沖縄遠征一日目。最初の夜のお相手は?
沖縄に来て最初の夜が来た。
ホテルの窓からは「ゆいレール」が行ったり来たりしているのが見える。
俺はその光景を眺めながら、さんぴん茶をたしなんでいた。
(うーん。いい香り。…トイレの芳香剤の匂いがするわ。)
窓のスキマから、生ぬるい空気が入ってくる。気温はまだ20℃近くあった。
12月にTシャツ1枚で過ごせるという非現実が、「アタイ南国に来ちゃった♡」という実感に変えてくれる。
「フフッ♡…贅沢な時間は終わり。そろそろショータイムよ。」
俺はシャツを羽織って部屋を出た。ワキの匂いは65点だ。
ラブサーチで出会った若干20歳の女
では今日の相手の紹介をば、
名前 | アジア女 |
年齢 | 20歳 |
職業 | 子供がいるとこで働いてる(特殊業のため伏せます) |
特徴 | 沖縄人なのに身長が高い |
出会ったサイト | ラブサーチ |
アジア女は20歳になったばかりの若きメスライオン。
身長が165㎝を越えているらしく、平均身長が低い沖縄人にしてはレアな存在と言える。
彼女は「保母さんみたいな仕事」をしているが、実は子供が嫌いらしい。
「好きなことを仕事にできるのは一握りだから…。お給料めっちゃ安いから…。」
…とハタチとは思えない供述をしており、そのドライっぷりに俺を驚かせた。
もしかすると、少し変わった性格の女の子なのかもしれない。
アポの時間がやって来た。
アジア女が泉崎まで来てくれることになっている。
俺はホテルのフロントでソファに腰掛け、彼女の電話を待っていた。
ブーブー!ブーブー!
…ようやく電話が揺れる。
「もしもし?」
ア「あっアジア女です~♪着きました~。」
「すぐに向かうから、このまま電話つないでて。」
ホテルを出て1分ほど歩くと、泉崎の交差点に差し掛かる。
泉崎の交差点には、国道58号線をまたぐ大きな歩道橋がかかっている。
俺はキョロキョロと周りを見渡して、アジア女を探してみた。
(もしや、あれか?…あれなのか?)
道路をはさんだ向こう側に、黒く巨大な人影が見えた。
ぽっちゃり体型だけど、エキゾチックな20歳の沖縄女子
「いま、歩道橋の上歩いてるよ。」
ア「あ~!わかりました!帽子の人でしょ?」
俺は一段一段、確かめるように階段を下りていく。
近づくたびにアジア女の情報は増えていった。
服装は黒一色のパンツとシャツ。
体型は少しぽっちゃりとしている。
いや、「ガタイが良い」と言ったらいいのだろうか。たぶん、俺より彼女のほうが肩幅が広い。
(パワー系の保母さんか…頼りになるな。)
階段を全て降りたきった時、ようやく彼女の顔がハッキリと見えた。
アジア女はハタチに見えないほど大人びていて、石〇純一の娘(すみれ)に似ていた。
エキゾチックな顔立ちのアジアンビューティーだ。
「わざわざ来てもらってありがとね。えっと…ハイサイ!」
ア「ハイサ~イ♪あはは。」
屈託のないその笑顔に、ようやく年相応の幼さを感じた。
さあ、久しぶりの「うちなーんちゅ」との交わりだ。
好き嫌いが多い女は面倒くさい
(…なんてデッカい尻なのだ…。)
俺の横で大きなお尻がブリンブリンと揺れている。
掴みかかりたい衝動にかられるが、遠征初日から捕まるわけにはいかない。
(腹も減ってきたことだし、まずはどこかで食事をとろう。)
「ねぇ中華料理って好き?美味しそうな店があるんだけど。(食べログ情報だけど)」
ア「中華は好きだけど、わたし好き嫌いがすごく多くて…たぶん引くと思う。」
「…そ、そっか。全然気にしないで。とりあえず、お店行ってみよっか。」
アレルギー持ちなら仕方ないとは思うけど、単純に好き嫌いが多い子は困る。
一緒に飯を食うと「これは食べれる?」「これは大丈夫?」とアレコレ気を使うので面倒くさい。顔や言葉には出さんけど。
(危ない。危ない。お店予約しなくて良かったぁ~。)
中華を食いに燕郷房(ヤンキョウファン)へ
二人が出会った場所から、歩いて一分ほどの場所に、その中華料理屋はあった。
燕郷房(ヤンキョウファン)というお店。絶対読めん。
店内は混んでいて10分ほど待った後、カウンター席へ案内される。
「何飲む?俺ねビール!」
ア「私もビールでいいよ。」
「ちなみに、お酒は飲めるほう?」
ア「う~ん…まあまあかな?」
沖縄人の「まあまあ飲める」は「酒豪レベル」だと思っていい。
「じゃあ、泡盛もイケる?」
ア「もちろん!好きかどうかって聞かれたらアレだけど。いつも飲んでるから。」
「よ~し泡盛も飲んじゃおうぜ!」
せっかく沖縄に来たのだ。
泡盛とオリオンビールは飲んでおきたい。好きかどうかは別として。
ア「ベロベロにならないでね。内地の人はお酒弱くて、すぐ潰れちゃうからw」
(ひえぇ…。)
「じゃあこれは?黒酢のすぶたは?」
ア「わたし酸っぱいの食べられない。」
「これは?え~と…トマトサラダは?」
ア「だから酸っぱいの食べれないの。」
酢豚とトマトの酸っぱさは全く違うだろうが。
アジア女の「好き嫌い」は想像以上だった。
しかもこの店のメニューは中国語?で書かれていて、日本語で料理の説明が書いてある。
一つずつ説明を読みながら、彼女が食べられる料理を探していくのは、とても骨が折れる作業だ。
結局、「マーボー豆腐」と「鉄鍋餃子」と「エビチリ」しか注文できなかった。
(せっかく人気店に来たのに…もう、酒に逃げるしかない。)
彼女の出会い系事情と恋愛観
それでも、酔いがまわってくると楽しんでいる自分がいる。
彼女は食べ物の好き嫌いが絶望的に多いだけで、とてもユーモアがあって面白い女の子だ。
俺はここで一つ「踏み込んだ話」をしようと思った。
出会い系で会うのは何人目?過少申告の疑い
「てかさ、ネット(出会い系)で会うのって、俺が初めて?」
俺は声のトーンを落として聞いてみた。
ア「うーん。初めてではないかな?」
「もったいぶるねぇ…んで何人と会った?」
ア「3人くらい…。」
「くらい…って絶対少なく言ってるやん。しかも、俺のことカウントしてないやろ?」
ア「…10人くらい…?」
「一気に増えちゃった!」
ア「YUさんは?何人の女と会った?」
「俺はまだキミ一人さ~。(ホントは200人超えさ~)」
ア「わかりやすい嘘つくね。」
出会い系で会った人数は過少申告するのが今のトレンドだ。
内地の人が好きらしい
「それで、いままで会った男はどうだった?マシな男はいた?」
まるで自分が「マシ側の男」のような口ぶりである。
ア「一人だけ付き合った。」
「付き合った人は沖縄の男でしたか?」
なんか尋問みたいになってきた。
ア「いんや、彼はナイチャー(本土の人)だった。彼が出張でこっちに来た時に出会ったの。」
「ちなみにどの地域から来た人?」
ア「今は東京に住んでる。」
「ふ~ん。でもさ、沖縄まで来て出会い系やってる男とかヤバない?しかも仕事で来てるんでしょ?」
ア「それを言ったらYUさんもでしょ?」
おっきなブーメランが俺の頭にぶっ刺さる。
「んで、いくつなの?彼氏の年は?」
ア「たしか…43歳。」
「キミはいくつだっけ?」
ア「ハタチ。」
「相手の年は?」
ア「43歳。」
「世の中のオッサンに夢与えてんじゃねぇよお~!」
グラスの中の泡盛がすごい勢いで減っていく。
ア「私ね。沖縄人より内地人のほうがいいんだ。」
「その理由は?」
ア「ナイチャーのほうが、優しくてしっかりしてるから…かな?」
なんだその適当すぎる思い込みは。
「ほら内地って言っても広いよ?場所によって地域性とか、県民性もあるし。」
「例えば名古屋人は陰口言うし、見栄っ張りでケチでミソ好きだよ?」
ア「詳しい事はわかんないけど、いつか内地に住んでみたいんだ。東京とか横浜とか神戸とか。」
…ミーハーな地域ばっかり挙げやがって。
それは恋人ではない。セフレです。
「その彼とは、もう別れたのかい?」
ア「うーん…どうなんだろ。たまに電話はするけど。」
「え?付き合ってるのか、わかんないの?」
ア「うーん…どうなんだろ。たまに電話はするけど。」
「そっか。そんなに長く付き合ったわけじゃないんだ。」
ア「…2週間くらい。」
2週間は「付き合った」にカウントしても良いのだろうか?
それにしてもめっちゃ正直な子だこと。
ア「でも、彼が那覇に来たときは会いたいって連絡が来る。」
「それで…会うの?」
ア「うん。この前はナハテラスに一緒に泊まったの♡」
(泊まったの♡じゃね~よ!)
(それって…セフレじゃん!現地妻じゃん!)
この話の様子だと、「元彼?」はいろんな所で女を作っているのだろう。
それにしても、ぶっ飛んでる女の話を聞くのは面白い。
頭のネジを一緒に探してやりたくなる。早く見つかるといいのだが。