自己暗示でブスを好きになれってのは無理
※似ている人の画像見つけました。
やっぱりダメか・・いままでかわいい子が好物だったのにいきなりブスを好きになれっていうのは無理がある。
うーん好みのタイプって急には変わらないね。結局、容姿は結構重要な要素なんだと思う。
「性格が優しい人がいい」とか「料理が得意な家庭的な人がいい」とか言うけれど、やっぱりある程度の容姿があってこそだ。これが本音。
やっぱり美人がいいっすわ俺。
ちなみに僕のタイプは目が大きくて乳がキレイでケツが垂れてない人。そして性別は女。 ・・こりゃ幸せになれないはずだ。
再び二人だけの密室へ
個室に戻ったYUTAROはふたたび伊達子の前に座る。ん?呪文が効いたのか、自分でも驚いたことにさっきまでのような強烈な違和感はなくなっていた。
美人は三日で飽きる不細工は三日で慣れるはホントか?
美人は三日で飽きる、ブスは三日で慣れる。
日本にはこんなことわざがある。最初に誰が言ったのかわからないが、この言葉を放った人は女性に対して相当な手練だろうか?YUTAROが置かれている状況は、今まさにこの格言を試すことができるような状況だ。
ちなみに三日という期間は「三日坊主」などでも使われているが、このことわざを言った人は相当な飽き性だったことが推測される。
経験上美人は三日目くらいが美味しい
この格言が何をもって三日間なのかはわからないが、男女の恋愛で考えると美人は付き合ってから三日目くらいが美味しい。
オイラの場合、付き合ってすぐに体の関係を持ってしまうので、最初はお互い探り合いのセックスをするが、三日目(3回目)くらいから、お互いの性癖なんかを持ち出した自由なセックスが楽しむことができる。
美人をそんなにすぐに飽きてたら相当な問題児だ。逆に美人は慣れるが飽きるというのはまた別の要因(性格とか相性とかね)である気がする。もったいない。
ということで美人がそう簡単に飽きる訳ねえだろ!バカヤロー!
じゃあブサイクは?
伊達子は最初逃げ出したいほどのスペックに感じたが、今はそういう気持ちはない。これってもしかして慣れはじめてるってことだよね?
彼女が目の前にいても恋愛などの感情は全く湧いて来ないものの、このまま一緒に時間を過ごしてもいい気がしてきている。
結論!ブサイクは案外慣れる!つまりことわざの半分は本当なのかもしれない。
慣れることで見えてくるもの。あれ?彼女セクシーじゃないの?
席に戻って気がついたのが、伊達子が羽織っていたセーターを脱いでいた。
薄手のカットソー1枚になっている。
「ん?暑かった?」
「私、お酒飲むと体温上がるから暑くて・・」
「へえ・・そうなんだ。」
しかしYUTAROはそんな会話などどうでもよかった。目の前には形のいい胸が実っていた。
いやいやそれだけじゃない。細く女性らしい肩や、形よく浮き出ている鎖骨など・・悪くない。いや・・むしろいい。
うむ!これは新しい発見だ。
「ねぇねぇ、ちょっと聞いていい?」
伊「なに?どしたの?」
「伊達子っておっぱい何CUP?」
伊「えー!なにそれー!・・Dだけど?」
おいおい、俺的に一番いい塩梅じゃねえか?
「ちょっと立ってみて?」
伊「ちょ!やだー!セクハラー!」拒否しながら素直に立ち上がる彼女。
驚いた。胸もいいが腰がすっとくびれている。
「伊達子ってスタイルいいよね。」
伊「ほんとに?最近ジム通ってるからかなぁ?」
いや正直なところ、すげえスタイルいいよ。中肉中背のブスとか言ってすいませんでした。
「このまま帰ってしまおうか?」出会ったときは、そう戸惑った。
「このデートは一刻も早く終わりにしたい。」居酒屋に入ったときはそう思っていた。
第一印象はないなあと思ってもなれてしまえばいろんなものが見えてくる。
彼女の長所に気づくことが出来た。スタイルがいいのだ。
困った時の酒修正。
彼女の顔もあまり気にならなくなっている、ビールを立て続けに飲んだせいか、顔の輪郭がボヤけはじめて、かわいいとまではいかないが普通に悪くない。
酒の修正が入っているのだと思う。
「ちょっとお腹みせてみ?」YUTAROは暴挙に出ようとする。
伊「えーここで?やだー!」
「大丈夫だって個室だし、俺も見せるからさー(^_^)」
会は思わぬ方向へ進みはじめている。
ブスとハゲが路上キス。周りに迷惑をかけるカップル。
加速度的に縮まるブスとの距離
男女のパーソナルスペースはひょんなことから一気に縮まるよね。
「うーい。お腹パンパンや!」
前半に勢いよく飲んだのでベルトがはち切れそうだ。きっともうビールは進まない。
これ以上飲むと浅草での二の舞だ。
最後の残りを流し込みジョッキを空にすると、そっとテーブルに置いた。
あれ? 気がつけば、伊達女はもう目の前にいない。
彼女はYUTAROの横にいるのだ。 そして、べったりと右肩にもたれかかって密着していた。ブスだからという理由であんなに密着を嫌がっていたのが、あら!不思議。
YUTAROは彼女の胸を揉みしだいていたのだ。
これは酒の席の間違いだろうか?しかし、わずか数時間で二人の関係は加速度的に深まっていく。ベルリンの壁を彷彿とさせる、二人間の強固な壁は、あっさりと崩れようとしている。
彼女のスタイルのよさ、そしてシャンプーの匂いで奮い立ってしまう僕
密室の中、空気はゆったりと流れていた。鼻元をくすぐるシャンプーのいい匂いと手に伝わる伊達子の肉感は、YUTAROのオスを奮い立たせてしまいそうだ。こうなることは全く想像できなかった。
えーと・・僕ちゃん、このままでいいのだろうか?
彼女を見下ろすこの角度なら、伊達子は決してブスではない。
そして・・とうとう・・。
ベルリンの壁をハンマーで砕く時が来た。
伊「ねえ・・YUちゃん」
「なんだい?」
伊「・・チューして欲しい。」上目づかいで伊達子が言う。
「うーん・・?!!」
ぶっとび!である。キスですか・・キスはちょっと・・。
おっぱいを触っていたクセに心の準備ができていなかった。男性としてこの状況に置かれたのなら心の準備くらいしておくべきだったのだけど。
「え?ほ?キス?おお・・いいよ。」
YUTAROは必死に目をつぶった。感触だけが伝わってくる。彼女の唇は意外にも心地よいものだった。口の中で彼女の舌が泳いでいる。
自由に過ごした居酒屋を出る
たらふく飲んで食って居酒屋を出ると午後10時。時間はいい頃合いだ。
あっという間に彼女とキス~ペッティングまでを経験してしまった。
そして、さっきから伊達子はYUTAROにべったりだ。
この状況・・王手飛車取りなり
このままの流れでホテルにでも誘ってしまえば簡単にエッチが出来そうだ。どうしようか?
確かに伊達子はブスだ、だけどスタイルはいい。YUTAROは迷っている。
「とりあえず駅まで歩こうか?」
彼女は少し意外そうな顔をしたが、二人は再び歩き出した。
しかし仙台駅のペデストリアンデッキに差し掛かるころに、伊達子は立ち止まる。
伊「YUちゃん・・。」
「ん?」
迷惑防止条例違反者あらわる
伊「キスして・・。ふひゅー!ふふゅー!」
彼女がすっと目を閉じる。・・鼻息が荒いんですけど!
顧客満足度を上げるため路上でキス。仙台の皆さんすいません!
ブスとハゲの二人が路上でキスをするのは非常に迷惑な行為だ。そりゃもう迷惑防止条例に引っかかるくらいの。ただでさえイチャイチャしているのを目撃するのだけでいらつくのに・・
しかし、今日はその当事者だ。きっと酔いに流されていたのだと思う。
時間は飲んだ人達や残業上がりの帰宅ラッシュが始まろうとしている頃。
しかも、人通りのかなり多い場所で唇を合わせる。
「おい!あのブサイクとハゲどもはなにしてんだ?」
「ちょっとやだ!こんな所でやめてよね!」
そんな仙台人達の心の声が聞こえてきそうだ。本当にすいませんでした。
少し歩く。「キスして。」また少し歩く。「YUちゃんキス。」
もはや餅つきのごとく路上で繰り広げられる接吻。
さすがにYUTAROも恥ずかしくなってくる。もう羞恥心やプライドなんて捨てたはずなのに・・・。
結局、心が折れてYUTAROはこの言葉を吐き出した。
「ホテルに来る?」
ついに口に出してしまう。今夜はいつもと違った趣向のディナーのようだ。