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俺・・ついにボケる!

スケジュールはしっかり確認しないと寿命が縮むゾ!

「AHーーーー!!」

忘れてた!すっかり忘れてた!

今日は衛生女と高千穂に行く日だったはず!

衛生女からのLINEが10件・・ということは既にご立腹であることが想像できる。

顔面蒼白。俺はパニックになりながらも、寝起きの回らない頭で考える。

 

(えっと・・これからシャワー浴びて、風呂に浸かって・・いや浸かってる場合じゃない・・苺女とエッチしーの・・いやそれどころじゃねえ!。えっと・・そうだチェックアウトして・・苺女を送っていって・・いや、その前に家に帰って服着替えてーの・・んで送っていきーの・・衛生女を迎えにいきーの。怒られーの・・。やっぱ怒られるよな。うん。)

 

とにかく彼女のLINEメッセは既読にしてはいけない。既読したらそこからカウントダウンが始まるからだ。

 

とりあえず俺は「寝坊してた!アハハ!」という100点満点の言い訳を用意して置いた。

衛生女を迎えに行くのは午後の12時が目標だ。

 

苺「ん・・。YUちゃんおはよ。ムニャムニャ。昨日爆睡してたねw・・歯ぎしりヤバかったよ。」

「あ・・おはよ。いきなりで申し訳ないんだけど・・。」

苺「え?どうしたの?」

「本っ当に申し訳ないんだけど・・今日予定があってさ・・すぐに出なきゃいけないんよ。すっかり忘れてて・・。」

苺「え?大丈夫?」

「大丈夫とは思うけど・・俺シャワー浴びるから・・その間に出る準備しておいて。」

苺「・・うん。わかった・・。」

俺は光の速度で風呂場へ行き、まだ冷水のままボディーソープで全身を洗った。

髪がないのでタオルドライは1分である。

忌み嫌われる「ハゲ」という存在でもこの点は便利なんだもん。

 

再び服を着て部屋に戻ると、苺女が無表情で待っている。

「お待たせ!」

苺「準備できたよ・・。」

「すまんすまん!いこっか!」

 

俺たちはラブホを後にした。

「ッチ!・・信号に引っかかるぜ。」

一旦高速を降りたせいで、次のICは「古賀IC」だ。そこまでの距離がもどかしい。

なんとか九州自動車道に乗って猛スピードでかっ飛ばす。待ってろよ!衛生女。

 

苺「YUちゃん・・運転怖い。」

「あっ・・ごめん。」

苺「なんだったら博多駅で降ろしてくれたらいいよ。電車で帰るから。ついでに買い物もしたいし。」

「え?いいの?」

苺「うん。全然大丈夫w」

アンタ・・神様だ。これで30分以上は時間を短縮することができた。

 

なんとかかんとか博多駅まで到着。

 

「今日はごめんな。埋め合わせはするから。」

苺「いーの!いーの!昨日は花火見れて嬉しかったし。運転頑張ってくれたし。また来週おウチでご飯食べよ♡」

お別れチューをして解散。彼女の好感度が大気圏まで上昇する。

 

「よし!このテンションでLINE解放だい!」

今ならちょっとくらいの罵倒も耐えられる。

俺は、衛生女から届いた10件のメッセを開くことにした。

 

衛「おつかれー♪今日は友達と焼肉食べてきたよ♪誕生日会!」

衛「ここのお肉めっちゃ柔らくて美味しかった!今度行こ♪」

彼女とその友達の写真が数枚載っている。

衛「ねえ15日何時からにする?」

衛「聞いてる?返事ないけど寝ちゃった?」

ここでLINEは終了していた。

あれ・・?怒ってないし、いつものメッセだ。

 

「・・・・・・・・?」

「えっと・・・今日って何日だったっけ?」

 

スマホで今日の日付を確認する。

 

「AHーーーー!!!!」

今日は8月14日。彼女と高千穂に行くのは明日だったのだ。

 

「おはよう。返事返せなくてごめん。爆睡しちゃって今起きたっす。」

俺は脱力しながら、元々送る予定だったメッセージを「送信」した。

 

続く➡夏休みって今日が何日かわからなくなるよね?ね?