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コスプレを開封するのはまだ早い!

はやる気持ちを抑えて・・コスプレはデザートに。

自転車が揺れる。福岡の道は整備があまり上手でないのか、とにかくガタガタである。

それは自転車でも自動車でも否が応でも味わうことができる。

ドンキで買ったJKのコスプレとタコヤキ器がママチャリのカゴの上で暴れる。

カゴから飛び出して路上にぶちまけようものなら警察の「事案」になってしまう。

とにかく大事に扱わなければ・・とくにコスプレのほうは・・。

俺はカゴの上部に蓋をするかのように手で押さえながら家路についた。

さっそく袋からコスプレを取り出す。

「一回洗っとくべきか・・それとも俺が一度身に着けてみるべきか・・。」

俺は迷っていた。

ちなみにドンキで買うような安いコスプレは繊細でスグにボロボロになるのでいきなり洗うのはおすすめしない。

必ず洗濯ネットに入れて洗うことをお勧めする。

「洗わない派」の臭いフェチさんはそれでもいいと思う。

 

「開封式」を一人で行うのは違う気がして、俺はクローゼットの中にJKのコスプレをそっとしまった。

 

筑「お母さんが近所からキャベツもらったんで持っていきますね!」

 

掃除洗濯をして一仕事終えて一服している俺に彼女からのメールが届く。

どうやら今からこちらに向かうようだ。

・・キャベツ?

キャベツだけではたこ焼きはつくれない。料金的にもそれほど高価じゃない。

そして荷物としてなかなかに「かさばる」物である。

・・これは彼女からの隠語的なメッセージだろうか?キャベツ教にでも入会させられるのだろうか?

「ありがと!んじゃ俺はキャベツ以外の物買っとくね!」謎は謎のまま明るく返事を返す。

キャベツ(100円相当)以外は俺が買う・・・なんか損した気分である。

 

俺は美野島の商店街に向かった。スーパーで食材を仕入れるため。

美野島商店街は野菜が安い。そして八百屋が無駄に多く「しのぎ」を削っている。次に多いのは魚屋だろうか?

「ゆでたこ」と「たこ焼き粉」と「天かす」と「青のり」と「お好みソース」etc

一つ一つの店をめぐって手に入れるのは面倒なので結局スーパーが便利だ。

ささっとカゴに入れて、最後に発泡酒を4缶ぶちこんだ。

そして帰りにコンドームをコンビニでタバコと一緒に購入した。

いつもは雑な保管状態にあるコンドームだが、筑紫女だけは新しいものを用意しておいたほうがいい気がした。

※コンドームは消費期限があるので古いの持ってる人は注意やで!あと財布にずっと入れてる人も破れてることがあるのでデート前には要チェックやで!

 

筑紫女が博多についたらしい。

筑「もう着きますよ?何かいるものありますか?」

優しい彼女は聞いて来る。

「大丈夫!キャベツ以外は買っといたから!」

ついでにコスプレもコンドームも買っといたから!

インターホンが鳴る。

彼女がエレベータで上がって来る間が待ち遠しい。

俺は部屋を出てエレベーターの前で彼女を待った。

エレベータのドアが開く。

「いらっしゃーい!」

俺は調子に乗って大きな声でおどけてみせた。

エレベータにもう一人誰か乗っていることに気が付いたのはスグだった。

筑「うわあ・・YUさんやっちゃいましたね・・。」

「は、恥ずかP」

筑「あっこれキャベツとお土産です!」

大きなビニールの中に入っているのは、たこ焼きパーティーには使い切らない量の「キャベツ丸ごと1個」とタウリン3000mgが入っている謎の栄養ドリンクだった。

 

続く➡実家暮らしの彼女は料理が下手説。