友達が少ない・・「イケメンを呼んで」という高難易度
10月中旬。今週末はビチ女とその友人と飲む日だ。
「めっちゃ美人の子を紹介するからイケメン紹介しろ」というゲス同士の密約により事は運ばれた。
イケメン?イケメン・・か?
オレは福岡に来てまだ時が浅い。いかんせん友達が少ないのだ。
ビチ女と同年代の男性はおろかイケメンとなると心当たりはイケ男くらいしかいない。
イケ男は以前同じようなシチュエーションで登場していきなりハプニングバーに行くような奴だ。
きっとビチ女のお眼鏡に叶うに違いない。
オレはイケ男に電話をかけた。
「もしもし?イケ男?あのさ土曜日なんだけど暇?飲み会がありまして・・」
イケ「さーせん!土曜日デートっす!」
ということでヤ○チンのモテ男はお暇でないらしい。・・仕方ない。
俺はビチ女とは一回りほど年の離れたオッサン(先輩)に電話をすることにした。
彼は顔はイケメンというよりもダンディですらっと細マッチョでスタイルがいい。仮にダン男と呼びたい。
見た目は良いのだが、少し声が高く、ちょっとかわいいという性能の持ち主。
ビールをこよなく愛し北九州弁を発する。
そんな彼に電話してみる。
「あ・・こんばんは。YUTAROです。」
ダン「お!YUちゃんね?」
「お久しぶりです。」
ダン「久しぶりやね。なんしよーん?元気しとー?」
「はい元気ですばい。あの・・週末の土曜日に2対2で飲み会があるんですけど・・どうですか?」
ダン「土曜日?ちょっと待ってね予定確認する・・お!行ける!」
「まじですか?良かったあ~」
ダン「人集まらんかったと?」
「まだ友達少なくて・・いやいやダン男さんと飲みたくてw」
ダン「おほー!俺もちょうどYUちゃんと飲みたかったっちゃん!土曜日楽しみにしとるけん、詳細はメールで送っとって」
あっさりと捕まるダン男。・・感謝です。
この人話すとダンディでもなんでもなくて普通にいいオッサンなんだよなあ・・。
そして週末がやって来た。
俺は天神西通りのTSUTAYAでダン男を待っている。待ち合わせ15分前だ。
アポの時はいつもギリギリに登場する俺だが、今日は先輩を待たせるわけには・・
「YUちゃん!」
横から声がする。
ダン「YUちゃんこっちこっち!」
ダン男さん・・もう来てる。
「あっ・・すいません遅くなってしまって・・。」
ダン「よかよか~!さて行こw」
この人どんだけ楽しみにしとんねん!
今回の飲み会会場は天神にある「apartment501号室」というコジャレたカジュアルイタリアンの店だ。
内装に赤を多様しているので、より「本能」に訴えるんじゃないかと思ってる。
女性客が多いので、オッサン二人で入店するとちょっと浮く。
ダン「女の子遅かね~」
「ちょっと早く来すぎちゃいましたね~w」
そう・・この状況はダン男が早く来すぎたことに起因する。
ビ「YUちゃんお待たせ~♪」
タバコの1本目が消える頃、女性陣がやって来た。
ダン男の顔がキリッと引き締まる。
そして俺の太ももを指でトントンと叩いた。
その手を見ると、「グッド」の形になっていた。
今日の飲み会はちょっと濃い内容になりそうだ。