たまには下心なしアポ。ちょっと山登ってくるわ。
5月も終盤に差し掛かろうとしている、名古屋から福岡に住んでもうすぐ一か月だ。そんなこんなで二十歳で美人の彼女(百合子)が出来たYUTARO。
しかし、まだ彼女の穴に入れさせてはもらっていない。原因は彼女が田川という遠方に住んでいることと、エッチがそれほど好きではないということ。
その件についてはまた書いていこうと思う。さて、もう一人のメイン、筑紫女である。実は福岡に来てからまだ彼女とは会えていない。会っていないと言った方が正確か?(連絡は取っているけど)
このまま自然消滅なんてこともありうる。とにかく俺にしては比較的真面目な行動をとっている。真正クズの一歩手前でとどまっている状況だ。
出会いはたくさんある分、踏み外せばとことん落ちるかもしれない。しかしこの陽気の中、女性と遊べないのは思った以上にストレスが溜まるらしい。
ということで今回は少し爽やかなアポをしようと思う。俺は、新しく「趣味が山登り」という女性と知り合った。世間では「山ガール」なる物が流行っており、女子が山に行くという行為がピックアップされていた。
「マス○ミに踊らされてるんじゃねえよ!」
・・と俺は思ったが、このストレスを運動にぶつけるチャンスだ。この頃の俺はまだまだ体が動いていたわけだ。
俺「山登りが趣味なんですね~俺も行きたいな~」
女「気持ちいいですよ~今度水曜日に登るんで一緒にいきます?」
「お!いいですね~!でも経験ないんで高い山とかは無理ですよ~」
女「油山なんで全然大したことないですよ。一時間くらいで登れます!」
という感じでサクサクと話しが進んでしまった。
雑念のない爽やかな雰囲気だったので相手の警戒心も薄かったようだ。
相手はワクワクメールで出会った山ガール
ということで今日の相手の紹介をば!
名前 | 山子 |
年齢 | 25歳 |
住まい | 福岡県福岡市南区 |
職業 | OL |
出会ったサイト | ワクワクメール |
顔もわからない、会話もそんなにしていない状況でアポをすることになってしまった。こちらとしても下心はなく、とにかくどこかでストレスを発散したかったのでブサイクでも構わない。
俺は山子と触れ合いたいわけじゃない。自然と触れ合いたいのだ。きっと。
そう自分に言い聞かせ、体力温存のためにオ○ニーも控え、ムズムズとした状況で水曜日を迎えた。
そしてマリノアで買ったナイキのスニーカーが役に立つときがきたのである。俺はそれを足に装着し、Tシャツとタオル、汚れてもいいズボンを履いて家を出た。
準備は万端だ。(油山で良かったわ。高い山なら凍えとる。)
山子は南区の柏原という福岡市でも少し辺鄙なところに住んでいる。俺はナビに導かれながら、福岡の自動車免許試験場を左折し、柏原に到着した。
「もう来るかな?」
彼女の住むマンション駐車場の片隅に車をとめて、その時を待つ。
「お、あれかな?」
いかにも山ガールな恰好に身を包み彼女はやってきた。問題なのは思ったよりも美人だったことだ。
予想外に美女が来た!福岡の油山へ登る
柏原という福岡市のはずれで山子を拾う。あら?思ったよりもずいぶん美人だこと・・。
彼女は身長150センチに届くかという小柄できゃしゃな体をしていて、そんな白く透き通った肌が日に焼けそうな山登りとは対照的な印象を受ける。
恰好は流行りの「山ガール」的だ。ちなみに仕事は美容部員(化粧品とかをデパートで売る仕事)をしているらしい。
山「すいません!迎えに来てもらって・・遠かったですか?」
微笑みからのぞく白い歯がまぶしいぜ。
いつもは男女のドロドロとしたアタクシの日記だが、たまにはこんな爽やかな出会いも悪くない。今日は二人で爽快な汗を流そうではないか。
ちなみに今回二人が登るのは標高600メートルの油山。
小学生でも登れるレベルの山で、福岡の夜景スポットの一つとしても有名な山だ。
この山には「もーもーらんど」などの観光スポットも存在する。動物はイノシシやタヌキ、猫などが生息しているようだ。
柏原は油山のふもと辺りに位置しているので、少し車を走らせるだけでいい。
油山を少し登ったあたりに駐車場がある。登る距離の短いハイキングレベルでござる。初心者はまずはここから。
山「YUTAROさん準備できましたか?」
「うん。まあ準備ってほどでもないけどね。」
山「じゃあ行きましょうか!」
「あっ・・とりあえず水分補給用にアクエリ買ってもいい?」
運動は久しぶりなので、念には念を。
山「そうですね!私も買おう!えっと・・車出してもらったんで私が出しますよ。」
「え?いいの?ありがとう。」
オッサン、アクエリアスをおごってもらう。
ゴクッ!ゴクッ!
そして早速半分飲む。暑い!今日は夏日のようだ。
山「そうだ!記念に一枚写メとりましょうよ!」
「お!いいね!」
社交的な子だこと・・。ということでお互いパシャり。
なかなか山登りを開始しない俺たち。初心者なので楽しくいこう。
二人はようやく坂を登っていく、油山の道はあらかた整備されていて歩きやすい。(途中まで公園に近い)
平日なのでほとんど人がおらず、高齢者の方や外国人を見かけるくらいだ。
これならコッソリと「青○ン」も・・いやいや・・いけない。
「お!いつの間にか結構のぼってない?」
山「ほんとだ景色いいですね!写真とりましょう!」
登り始めの駐車場地点で結構な高台に位置しているのでちょっと歩くだけで景色はいい。もはやこれは山登りと行っていいのか・・。
それでも次第に木々が増えていき、斜度もキツくなって山登りっぽくなってくる。
「ふはあ・・ふはあ!んごご・・」
あれ・・意外とキツい・・足が重くなってきた。日頃の運動不足とたばこの影響がデカい。
ミニサイズの山子はスイスイと登っていく。
彼女の小さなケツに置いて行かれないように必死で足を前へと動かす。
「ヒューヒュー・・。ま、まって・・」
山「え?大丈夫?YUTAROさん顔色が悪いですよ。」
・・・な、情けない。まさかチアノーゼでてます俺?
「いや・・大丈夫・・でも・・ちょっと休憩を・・。」
ということで休憩を挟みながらなんとか中央展望台まで到着。コンクリートでできた謎のオシャレな建物が展望台だ。中にも入れるけどなんもない。
もしかするとまだ100メートルも登ってないじゃなかろうか?
「うわ!すげえ!景色だ!」
山「頑張ったかいがありますね!あっ・・私の家あの辺りです。」
彼女が嬉しそうに指を指す。
「じゃあ俺の家はあの辺りかな?」
俺もマネして適当に指をさした。
山「え?百道(ももち)のほうに住んでるんですか?すごい!」
「いや・・美野島なんだけど・・」
山「全然ちがいますよ!美野島はこっち!」
展望台からは福岡の街が一望できる。天気が良ければ玄界灘も見ることが可能だ。
ちなみに車で行ける展望台もあるのでデートにおすすめ。
ムシに怯える女の子って可愛い
山「さて・・もうちょっと進みますか?」
「うん・・(苦笑)」
ブウウウウウン!ライトセイバーの音ではない。俺たちが出発しようとした刹那、目の前を黒く小さなものが飛んできたのである。
「は、蜂い!?」
山「キャー!蜂ダメ!私、ムシだめえええ!いやあああ!!」
俺のシャツをつかんで、地団駄を踏む彼女。
「・・うむ・・可愛い。」
俺は彼女とその叫び声(だめええ!いやああの部分が特にくる!)に性的な何かを感じずにいられなかった。
それにしてもムシがダメなのに山登りが趣味っておかしい・・。
「大丈夫?蜂はどっか行っちゃったよ。」
足腰は強くともやはり女の子だ。可愛い。守ってあげたくなる。
そんな俺もムシが苦手なので内心はビビっていたけれども・・。
ムシを見て騒ぐ彼女を見て、なぜか俺の性欲は刺激され、再びクズサイドへと大きく揺らいだ。
こんな調子のまま、美人の多い福岡で浮気せずにやっていけるだろうか?
「大丈夫?立てる?」
山子は地べたにへたりと座り込んでしまっていた。腰を抜かしていたというほうが正確だ。あなた・・本当に虫が嫌いなんですね。
山「び、びっくりしたあ~。すいません。・・もう大丈夫です。いい年して恥ずかしい。」
山子を取り乱したことを少し恥じらいながらようやく正気を取り戻す。
「お尻に土がついちゃってるよ?ふへへ!」
俺は手で彼女のケツについた土をパンパンと払い、セクハラを無事成し遂げる。この手の感触は忘れない。
探しまくったら出てきた山子氏の写メ※プライバシー保護のためモザイクきつめです。転載禁止!
油山から福岡の街を望む。
アタクシもついでに・・。吊り橋を渡って、なんとか山頂?付近に到着。
こちらは展望台よりも木が茂っていて涼しい。木が多いので眺めはちょっと微妙だ。
それでもここまでたどり着いた、俺たちとその他の皆さんは達成感にあふれた顔で休憩している。駐車場からここまでなんだかんだで1時間くらいかかっただろうか?
「うん・・山はいい。山はいいよね。」
マイナスイオンをたっぷりと浴びた俺からはすっかり毒素が抜けていた。悪人がこうも簡単に変われるのが山の素晴らしさである。
山「さて、休憩したし違うルートで帰りましょ!」
「え?もう行くの?(泣)」
駐車場に着く頃には膝がカクカクしていた。力が入らない。膝が笑うとはこのことか・・。
山「いや~いい汗かきましたね!すっきりした~。今日は付き合ってもらってありがとうございます。」
礼儀正しい良い子だこと。このままお開きか。
「いえいえ・・何をおっしゃいますやら・・。こちらこそいい所教えてもらっちゃって。楽しかったです。」
俺も名残惜しさを隠しながら社交辞令的に返す。
山「あっYUTAROさん時間あるなら今から温泉行きましょうよ!」
「温泉!?混浴うう??」
まだ雑念は全く抜けていなかった。
山「あはは・・残念ながら混浴じゃないですよ。」
ということで二人は温泉に行くことに。着いたのはスーパー銭湯的な温泉だ。
山「じゃあ一時間後に」
「はい。では後で(長風呂だなこのヤロー!)」
足をカクカクさせて、包茎を隠しながら湯につかる。
「な、なんやこれ・・気持ちいいい!もう包茎とか筋肉痛とかどうでもいいわ!」(心の声)
もうずっと味わっていない感覚。俺は山登りのすばらしさの片鱗を味わった気がした。
それからスーパー銭湯の食堂で山子と夕食を食う。
「なんやこのカレー!うめえ!もう包茎とか(以下同文)」
運動の後の飯の旨さよ。レトルトっぽくても構わない。
それから爽やかに彼女を送迎。
山「今日は楽しかったです!また一緒に山登りしましょうよ!」
「いやあ是非是非!僕ならいつでも暇なんで誘ってくださいまし!」
ほどよい距離感を保ったまま二人は別れた。
しばらくして山子と俺は泊まりで由布岳に登ることになるが、それはもうちょっと後のことである。
山って気持ちいい!彼女の影響で登山にハマった。
「ひゃっはあああ!山ぁ気持ちいい!」
半月後、発狂しながら油山を駆け抜ける一人の男がいた。・・俺である。
俺は山猿と化していた。週に4日は自転車で油山のふもと(駐車場よりもっと下)まで向かい頂上まで登る。
それが日課だ。筋肉痛が心地よく感じる。体はみるみる変化し、腹はへこんだ。登るたびに以前よりも疲れなくなる。そして登頂タイムも次第に早くなっていった。しかし髪の毛は生えてこなかった。
「人って変われるんだ!」
俺は山登りにすっかりハマっていた。彼女の束縛によってストレスが溜まっていたからかもしれない。
そして悪魔(梅雨)がやってきた。
山を登りができなくなる。体は少しづつ元通りになっていく。相変わらず俺は俺のままだ。