愛嬌たっぷりの女の子と沖縄南部デート!
沖縄遠征三日目の朝が来た。俺は指先で頭頂部に触れていた。
「・・え?え?毛の感触がめっちゃ頼りなくなってる~!」
酒と女と寝不足と。一カ月のも及ぶハードな出会い系の旅。
出発時よりも俺の頭頂部はさらに薄くなった。もう、後がない。
探し物は何ですか?見つけにくい毛根ですか?
行ってみたいと思いませんか?夢(現実逃避)の中へ。フフッフー♪
・・さて、今日のアポは午後2時から。うちなータイムを感じさせる中途半端な時間帯だ。
前島にある定食屋さんでしょうが焼き定食を食うと、那覇の市街地を散策した。
白いコンクリートと、シーサーばかりの那覇の街。内地とは違ってどこか新鮮だ。
今日の相手は、YYC(ワイワイシー)で出会ったOLさん
約束の時間がやってきた。今日が沖縄遠征で最後のアポだ。
ということで、今日の相手のご紹介をば!
名前 | なんくる子 |
年齢 | 23歳 |
職業 | OL |
出会ったサイト | YYC(ワイワイシー) |
なんくる子は那覇市内で働く23歳のOL。顔写真を見た限りまあまあかわいい。
YYCは良く使う出会い系サイトなのだが、沖縄ではかなり苦戦した。
今回は沖縄県内のかなり広い地域にメッセージをバラまいてみたけど、「那覇市」と「沖縄市」以外の地域は全滅だった。
とにかくなかなかメル友を作る事ができず、ようやく連絡先をゲットできたのが、今回の「なんくる子」。
メッセージの期間は約2週間と短く。旅の途中で知り合ったため、満足にメッセージのやりとりもできていない。放流されずにアポまで到達できたのは奇跡かもしれない。
壺川駅前で待ち合わせ
OTSで借りたレンタカーに乗りこみ、待ち合わせ場所の壷川駅へ向かう。
「壺川スクエアビル」という、できたばかりの真新しいビルの前で会うことになっている。
さて、壷川駅に到着だ。
以前、沖縄遠征で来た時の壷川駅はちょっと地味な印象だったけど、壷川スクエアビルができて雰囲気がガラリと変わった。
そんな壺川スクエアビルの前に、背の小さな女性がポツンと一人立っている。
(あれ?もう来てる?まだ約束の時間の5分前だぞ?)
相手はうちなんちゅ(沖縄人)だ。5分前行動は早すぎる。(※あくまで個人的感想です。)
「・・電話してみるか。」
アドレス帳からなんくる子を選ぶと発信を押す。
すると、ビルの前にいる女性がバッグから携帯を取り出した。どうやらビンゴのようだ。
「もしもーし!いま、待ち合わせ場所に着いたんですけど。」
な「もしや、目の前の車ですか?」
「はい、レンタカーですいません。」
な「全然大丈夫です~今そっちいきます♪」
沖縄人らしい愛嬌のあるシーサー顔
なんくる子がゆっくりと車のほうへ歩いてくる。助手席側の窓ガラスから、俺はジッと彼女に視線を向けた。
沖縄人らしい濃い顔つき。ちょっと上向きの団子鼻。そして犬っぽい顔。
彼女は決して美人ではないが、愛嬌のある可愛らしさを持っている。
例えるなら、シーサーに似ていた。
南沖縄の観光スポットをドライブ
「やあ、おはこんにちは。さぁ、乗って乗って。」
な「あはは、愉快な方ですねえ~!」
南国ではいつもの二割増しでテンションが高い。
「なんくる子は行きたいところある?」
な「そうですねえ・・車なんでどこかドライブに連れてってください。」
「どこでもいいの?」
な「・・どこでもいいです。」
このままでは、優柔不断対決に決着がつかない。
昨日は名護市までドライブに行った。だから今日は反対の南部にしよう。
俺の手に『るるぶ沖縄』が光る。
「南城とか行ったことある?」
な「実はまだ行ったことないんです~。」
「え?沖縄人なのに?」
な「経験不足でごめんなさーい。(しょぼん)」
(あれ・・?シーサー顔なのに仕草がかわいい。)
こうしてシーサーとハゲは、南城に向けて出発チ◎コーしたのだった。
観光雑誌の常連「カフェくるくま」へ
渋滞にハマり那覇市からなかなか出られない。それでもなんとか南城市に入った。
(・・思った以上になんもねえぞ!)
だけど俺には行きたい店があった。『くるくま』というカフェだ。
くるくまは、あらゆる観光雑誌に掲載されている沖縄の超有名店だ。
「着です。」
くるくまはめっちゃ辺鄙(へんぴ)な場所にある。
にもかかわらず、駐車場には所狭しと車が止まっている。
木材をふんだんに使ったカジュアルな店内。どこかスパイシーな匂いが鼻をくすぐる。
高台から見下ろす南城のオーシャンビューは絶景。最高のロケーションだ。
「男一人じゃこの店はむりだったな~(笑)一緒に来れて良かったよ。」
な「私も素敵なカフェにご一緒できて嬉しいです♪」
嗚呼・・なんて性格の良い子なのだ。シーサーに似てるのに。
量多い!くるくまスペシャルを食らう!
くるくまはエスニック料理がウリのようで、店内からは香辛料や香草の臭いが漂っている。
ただのオサレなカッフェと思い込んでいたので、スパイシーな香りの不意打ちに、オイラの胃酸は大量生産される。
YUTAROはくるくまスペシャル(カレー)。
彼女はグリーンカレーを注文。
「はやく食べたいね~」とはしゃいでいると、くるくまスペシャルのご登場だ。
くるくまスペシャルはかなりボリューム満点で、ご飯の上には焼いたチキンが乗っている。さらに三種類のカレールーにサラダ。
デザートにタピオカぜんざい(これがかなり気に入りました。)と盛りだくさんの内容。
三種類のカレーは肉の種類も辛さも違うので、結構な量でも飽きない。
エスニック系だけど日本人向けに作られていて、これがなかなか美味。
いい景色を見ながら、スプーンが進む!
俺は額に大量の汗をかきながら、あっという間にペロリと平らげてしまった。
なんくる子もグリーンカレーをペロッと完食。
くるくまさん。また南城に行った際には寄りますね♪
カフェくるくま店舗情報
観光ガイド常連の有名店。車じゃないと絶対にいけない場所にあるが、大海原を見下ろすロケーションは抜群。
ハーブや香辛料をふんだん使った料理は、体にも美味しい。
カフェくるくまのある一帯は「くるくまの森」となっていて、いろんな施設があるため観光でも遊べる。
電話 | 098-949-1189 |
所在地 | 沖縄県南城市知念字知念1190 |
カレーを食うとおならがしたくなる
たっぷり食べたせいで、お尻からはガスが・・お口からはゲップが出そうになる。
これがくるくまカレーのデトックス効果か!
スパイスの効いたものを食べたので、放出してしまえば確実にスパイシーなわけで・・。
初対面の・・しかも女の子にはとても嗅がすことができぬ!
必死にケツ筋をしめ、ゲップを飲み込む。
「ぐぬぬ・・。」
な「どうしたの?」
「いやちょっと腹が・・・」
な「え?痛いの?」
「いやおならしたい・・。」
な「え?(゚ロ゚)」
「いやなんでも?んっブ!!」
な「え?え!!」
「ま、まどを開けてくれい・・」
な「おならしたの?っちょ!スパイシーなんですけど!」
「す、すいません。」
な「なんて仕打ちを!」
「ごめん、カレー食うと、おならが出る魔法にかかっててさ。」
な「wwじゃあなんで食ったの!?」
「カレーは好きだから。ほら登山家も山があれば登るっていうやん?」
俺は意味不明な自論を展開しながらくるくまを後にした。
世界遺産。パワーを感じる斎場御嶽へ。
満腹になった後は世界遺産に登録された斎場御嶽に行くことに。
「なんて読むんだ?さいじょうおんたけ?・・え?せーふぁうたきって読むの?読めるか!」
※斎場御嶽(せーふぁうたき)と読みます。
僕たちは、おならトークで盛り上がりながら、斎場御嶽(せーふぁうたき)へ到着。霧雨が振っていた。
駐車場はあるが、ありがたい世界遺産が見当たらない。
とりあえず、緑の館(管理所だと思う)なるところで場所を聞く。
緑の館の方「こちらからいけますよ~」
「いよいよや!」
雨で濡れた階段を、ゆっくりと登っていく。
道中は思ったよりジャングル感がある。てかハブとか出そうで怖い。
高台なので、眺めがいい。海が遠くで輝いていた。
男子禁制だったけど今は入れるよ。
ちなみにこの斎場御嶽は、昔は男子禁制らしく、選ばれた、巫女さん(みたいな人)しか入れなかった。
そんな中に身も心も汚れた男が入っていいのだろうか?
(なんか女子トイレに入るみたいな罪悪感だわ。)
しかも、階段を登ろうと気張ると、残りのガスがケツからどんどん出てくる。
「俺の後ろに立つなあ!○ぬぞ!」
な「ひぇええ!」
ヒットマンっぽいセリフを吐きながら、再び下品トーク。
神聖な場所で何やってんだか・・。
インスタ映える。三庫理(さんぐーい)
斎場御嶽は沖縄有数のパワースポットなのでなんだか強力なパワーを感じる。
大きな岩でできた「三角の隙間(雑)」へたどり着く。今で言えば間違いなくインスタ映えスポットである。
この三角形の隙間の名前は、あまり知られていないかもしれないが三庫理(さんぐーい)と呼ぶらしい。
「斎場御嶽=三庫理」と思っている人も多い事だろう。
「でもあの三角の隙間はなんか・・あるねえ・・霊験あらたかな雰囲気でてるねえ・・。」
その周辺では写真撮影する人が集まって妙に混雑する。渋滞してグダグダする。
ということで斎場御嶽は無事終了!
な「私も凄くパワー感じちゃった!」
彼女は影響を受けやすいタイプで。帰りにおみやげの勾玉買ってたw
斎場御嶽情報
琉球王国の創世神「アマミキヨ」が作ったとされている聖地。沖縄随一のパワースポット。世界文化遺産に指定されている。
所在地 | 沖縄県南城市知念字久手堅地内 |
電話 | 098-949-1899 |
入場料 |
|
キノコみたいな岩のある新原ビーチへ。
南からぐるっと回って帰ることになった。
那覇に帰る道中で通りかかった新原(みーばる)ビーチへ寄る。
新原ビーチは、ビーチ内にきのこみたいに可愛らしい岩がぽつぽつとあるのが特徴的だ。
「だ、誰もいねえ・・。」
な「うん。冬だしね・・。」
12月ビーチはやはり人が少ない。(誰一人いなかった。)
ざざーん。ざざーん。小さな波の音。日が東に傾いている。眼の前には透き通る海が広がっていた。
「カレー美味しかったね。」
な「うん。」
「おならしてごめんね。」
な「いいよ。おもしろかったし。」
「斎場御嶽パワーあったね。」
な「・・そうだね。」
「さて、次はどこへいこうか・・・・?」
な「・・。」
なんくる子はしゃべらない。まもなく日が沈む。
「あれ?都合悪かった?」
な「うん・・YUちゃんと会うの最初だし・・怖い人だったら嫌だから、あんまり長い時間いないかなって思って。」
ガビーン!( ゚Д゚)
つまりもうお別れということ?こういうパターンはせつない。
「へ、へえ・・残念。じゃあ一緒に那覇に戻ろうか・・・」
豊見城(とみぐすく)で飛び立つ飛行機が・・涙で滲む
車は沖縄の南側を横断し、豊見城市(とみぐすく)へ入る。
飛行機が空の向こうへ飛んでいくのが見える。一体、どこへいくのだろう?
(沖縄最後の夜が一人とは・・あまりにも寂しい。)
失望感から沈黙が増える。しかも隣を見ると、なんくる子が携帯をいじくり倒していた。
(携帯ポチポチするのはやめて~。せめて最後まで楽しい気持ちでいさせて~!)
な「もうすぐ那覇市に入るね。」
彼女は携帯をバックの中にしまうと、こちらを向いて言った。
な「あの・・YUちゃん?」
「どうしたの?」
な「あのさ、これから友達と合流するんだけど・・」
「・・ん?」
あっ、そういうことね!
友達との合流場所まで送っていけってことザマショ?ヘイヘイわかりましたよ!
な「いまから友達と三人で一緒に飲まない?」
「ヘイヘイわかりました・・・え?」
今回の反省と気付き
初めてのアポは様子見が多い。一日空けてもらうことは少ない。
ということで、初アポはお互い様子見という事が多い。だからなんくる子ように予定を入れちゃってる子も多かったりする。
途中で帰られるのは出会い旅のような遠征では死活問題。ただ、一日まるまるスケジュールを空けてもらうと、ブスが来た時に帰りづらい。
「夜デートだけのほうがいいのかな?」と思ったりもするけど、やっぱり沖縄に来たら観光もしたい。ジレンマである。
沖縄南部のデートは穴場の観光スポットが多い。
今回、初めて沖縄本島の南部でドライブデートした。
南部には斎場御嶽(南城市)のような観光スポットも多く、ただひたすらドライブしているだけでも楽しめる。(天気があんまりだったけど。)
個人的にはひめゆりの塔(糸満市)や旧海軍司令部壕(豊見城市)なんかの太平洋戦争時の跡地もめぐたかった。
だけど、テンションは間違いなく下がるし、女の子とのデートには向いてない気がする。