沖縄の遠征も最終日
頭が痛い。顔もパンパンにむくんでいる。
「二日酔いきてぃいいい!」
俺は二日酔いキティちゃんと化していた。
昨夜の楽しい時間と引き換えに、酒の神様はしっかりと罰を与えてくれる。
さて、沖縄に来て4日目の朝が来た。とうとう今日が最終日だ。
(チェックアウトまで、あと一時間か・・。)
少しでも二日酔いから抜け出すため、俺は風呂と沖縄の思い出につかることにした。
「ババンババンバンバン、ア、イヤサ~サ!」
小さなユニットバスの中で、「いい湯だなハイサイバージョン」を歌いながら携帯をチェックする。
(んお?メールが届いていておる。)
ぼっちゃり美人からのメール
メールの発信者は、沖縄で一番最初に会った女だった。ぽっちゃり系ビューティーのアジア女だ。
アジア女:20代になったばかりの若き那覇ガール。出会い系の旅の途中の沖縄遠征でラブサーチを通して出会った。初アポでは良いムードになりホテルに行くことになるが、飲みすぎてゲロを吐いた。
沖縄遠征一日目。最初の夜のお相手は?沖縄に来て最初の夜が来た。ホテルの窓からは「ゆいレール」が行ったり来たりしているのが見える。俺はその光景を眺めながら、さんぴん茶をたしなんでいた。 ([…]
ア「なにしてる?あそぼーよ!わたしお休みなの。」
「うーん。今日は飛行機乗らなきゃならんのよ。」
ア「え?どこ行くの?」
「夜の便で福岡に行く。」
ア「いいな~♪付いていっていい?」
「断るぅ!・・でも夕方までなら遊べるよ。」
ア「じゃあ夕方まで遊んで。私が那覇空港まで送ってってあげる。何する?カラオケ?」
(・・こんな強引なヤツだったっけ?)
でも、彼女と一緒なら沖縄最終日も退屈しなくてもすみそうだ。
「これから、国際通りでお土産買うから付き合ってくれ。」
ア「いいよ。何時から?」
「今から泊港にレンタカー返しに行くから、昼の12時かな。パレットくもじのとこで待ってるわ。」
ア「時間も場所もとことん一方的なんですけど!」
沖縄の思い出に浸るのは、まだ早い。ラストチャンスがそこにあるではないか。
出会い系サイト、マッチングアプリの総合ランキング(得点順)です。参考にしていただければと思います。リニューアルに伴い、「恋人ゲットナビ」は、より厳しい点数付けを行うことにしました。(全体的に点数を下げました。)※ランキングには評[…]
沖縄最後のデート
(フロントの女の子めっちゃ可愛かったなあ・・。)
俺は三日間宿泊したホテルを後にする。
泊港のOTSでレンタカーを返却すると、徒歩でパレットくもじ(那覇にあるデパート)を目指した。
那覇のへばり付くような蒸し暑さも、今日でサヨナラ。内地に戻れば冬が待っている。
(もう着いてるかな?・・あのブラックシルエットはもしや?)
県庁前駅につながる階段の前に、黒くてデカい女がいる。あれこそがアジア女だ。
彼女は相変わらず、全身を黒で決めている。
黒の細く見える効果で、そのぽっちゃり体型をごまかしているのだろうか?
「ハイサーイ♪」
彼女は俺の声に反応すると、太陽のようなまぶしい笑顔と、重い足どりでこっちに向かってくる。
(顔は美人なのに・・おしい。)
俺は、そのギャップに萌えていた。
好き嫌いが多いデブ
「よし、まずは腹ごしらえだ。」
俺たちは国際通り沿いにある焼肉店に入った。無愛想な女性店員に案内され席につく。
二日酔いから復活したばかりだが、ここはやっぱり昼間っからビールでございます。
アジア女と乾杯すると、ゴクゴクと喉の奥へ流し込む。うん!迎え酒って最高だ。
ランチメニューの焼肉セットと、大好きな海ぶどうもオーダーする。
網の上では肉がジュウジュウと煙をはき出し、香ばしい匂いが食欲をそそる。
「あれ?あんまり食べてないけど、どうした?」
ア「わたし、お肉が得意じゃないの・・。」
「え?でも、この前は食べてなかった?(早く言えよコノヤロー!)」
ア「安物のお肉が食べられないの。」
「おまえ・・フランスだったら革命おきてるぞ?」
安い肉だけ食えないだと?なんと面倒い好き嫌いだろう。その割に太ってるのはなぜだ?
国際通りでお土産を買おう!
ア「・・ごめんね。わたしが安いお肉食べれなくて。」
「もうやめて!悲しくなるから。」
さて、気を取り直して・・。次はおみやげ屋を散策といこう。
俺たちは国際通りのなだらかな坂を上っていく。
国際通りのメインストリートには、たくさんのおみやげ店が軒を連ねている。
どんなお店があるかというと、
- 「御菓子御殿(沖縄のお菓子屋)」
- 「沖縄の方言のTシャツ屋。」
- 「琉球ガラスなどの沖縄名産。」
- 「謎の貝殻を売っている店。」
- 「スピリチュアル系アクセサリー屋(観光地で良く見かける怪しいヤツ)」
と、さすがに日本トップレベルの観光地だけあって、バラエティ豊かな土産屋が存在する。
どんなお土産がオススメ?沖縄人に聞いてみた。
「ねぇ、沖縄人がオススメのお土産ってあるの?」
ア「・・ない。嬉しいのは人気店のケーキとか。」
「いや、そういうのじゃなくてさ。」
ア「だって、沖縄人が沖縄のお土産もらっても嬉しくないじゃん。」
「確かに・・。鋭いご指摘。」
ア「しいて言えば、琉球ガラスかな?」
「でも、お土産にするには高くない?」
ア「少し高いもののほうが、相手に気持ちが伝わるでしょ?あなたは大事な人ですって。」
「ほほぉ、最もな意見だ。」
「じゃあ、この貝殻の置物は?沖縄っぽいし、カワイイと思うけど?」
ア「・・全く欲しくない。貝殻とか捨てるに捨てられないし。」
「ヤバい・・買うか迷ってた。(゚д゚)」
もし沖縄のお土産選びに迷ったら、
- 御菓子御殿のお菓子
- 琉球グラス
ベタだけど、この二つがハズレのない賢い選択だといえる。
仲の良い人には琉球ガラスのコップでも買っておけばかなり喜ばれるはず。(少し高いが)
沖縄の名物コンドームとの出会い
「お!こっちの店のが安い!このハイサイTシャツかわいい♡」
国際通りのお土産はすべてが宝物に見えてくる。
我にかえると俺は、手提げ袋をたくさん抱えていた。
(まさか「沖縄の砂(数十円)」にまで手を出してしまうとは・・。)
恐ろしや国際通り。
さて、俺たちは「牧志公設市場」の近くにあるアーケード商店街までやってきた。国際通りのほぼ中間地点と言える。
市場から近いせいもあって、めっちゃ猫が多い。そこかしこでニャンコが寝転がっている。
そんなアーケード商店街。俺は何か強い力で吸い寄せられるように、とあるお土産屋に入った。
そして、「ある物」と出会ってしまう。タイトルでネタバレしているとは知らずに。
「沖縄でイってきました!」に目が釘付け
お土産の棚には四角い物体が並んでいた。俺にはそれが輝いて見えた。
「沖縄でイってきました・・だとォ!?」
すでに俺は、そのパッケージの虜になっている。もう、目が釘付けだ。
他人事とは思えない。なぜなら俺も沖縄でイってきたからだ。奇遇ですね。
「ゴーヤそっくりのコンドームだってぇ!?」
俺の脳内で、ゴーヤの姿が再生される。長くて、イボイボしてて、凛々しい。
このコンドームを俺の粗チンに装着すれば、ゴーヤみたいに力強い存在になれるのかい?
気が付けば、俺は「沖縄でイってきました」を持ってレジに並んでいるではないか!
(・・コイツはもう、俺のものだ。)
沖縄にはいろんなお土産コンドームがあるよ。
ちなみに沖縄には、いろんなお土産コンドームがある。
さすが、出生率全国一位の沖縄県だけあって、性に対する目の付け所はひとあじ違うと言える。
では、どんなコンドームがあるのか?簡単に紹介していこう。
ちんすコン
ちんすコンは「ち〇こ」と「ちんすこう」と「コンドーム」とかけあわせた、クリーチャー系コンドーム。
「食べてみて♡やってみて♡」という、うたい文句。しかもチョコレートフレーバー。だけど実際は食べられません。
沖縄でガブリしちゃいました
沖縄の危険生物「ハブ」のコンドーム。メントール配合。
「夜のハブにご用心」という、沖縄で生き抜くためのルールを啓蒙する事も忘れない。
沖縄でアグーしちゃいました。
沖縄名物の「アグー豚」をモチーフにしたコンドーム。もはや、何でもありだ。
YUTAROの深読みかもしれないが、
「ハグ=アグ」「あえぐ=アグー」
というメッセージが込められている気がする。
べにぃも~む
沖縄の名産品「紅イモ」がコンドームとして生まれ変わり「べにぃも~む」になった。そんな神話性を感じさせる一品。
「食べ物ではありません」という注意書きが書かれている。本当に間違って食べてしまった観光客がいたのかも?
海ぶど~む
海ぶどうをモチーフにしたコンドーム。フラワーフレーバーの香り。
「プチプチはじけちゃいました♡」がキャッチコピーだが、はじけてしまってはコンドームとして不良品だ。
43de1919(シーサーでイクイク)
沖縄の守り神「シーサー」がバイクに乗って、ヘルメット代わりにコンドームを頭にかぶっている。
情報量が多すぎて、なんとも表現しがたい一品。
沖縄でマンゴーしちゃいました。
かわいいパッケージとは裏腹に、ギリギリを攻める製品名となっている。
濁点を取り除くと完全アウト。
クールメントールとフラワーフレーバー二種類の香りが楽しめる。
ドラゴンドーム
某有名マンガに出てくる「シェ〇ロンっぽい龍」が描かれているコンドーム。
キャッチフレーズは「沖縄で昇天しちゃいました」
この無理矢理感はなんだろう・・。沖縄関係あんのかな?
実際はもっといろんなコンドームがあるが、残りは沖縄でイって・・いや、沖縄に行った時の楽しみに取っておこう。
コンドームを買ったら使いたくなる。悲しい男の性。
(ウケ狙いで、友人へのお土産にするか?それとも俺自身がゴーヤになるか?)
俺は今、ものすごく迷っている。
ア「ねぇ、喉乾いた!マンゴージュース飲みたい!」
「付き合ってもらったお礼におごるわ。」
アーケードにあるジュース屋に立ち寄って、マンゴージュースを買って飲む。
「てか、マンゴージュースって響きがエロくない?」
ア「・・思春期の中学生かよw」
「ところでキミは、このコンドーム使ったことある?」
俺はビニール袋から「沖縄でイってきました!」を取り出して彼女に見せる。
ア「ない。(きっぱり)」
「このコンドームってさ・・ブツブツがついてて、気持ちいいみたいなんだ。」
ア「・・ふーん。そうなんだ。」
「どうかなぁ~。いや、やっぱ言いづらいなぁ。」
ア「・・何が?」
「あのぅ、試してみる?このゴーヤコンドーム。」