修羅の国で最も恐れられる田川という街へ
昨日は、大分市内のホテルで充分な休養を取った。
やったことと言えば、赤十字に募金したくらいだ。
大分市の飲み屋街、都町をぶらついたが、さすがに夜遊びするような体力は残っていない。夕食にラーメンを食べただけで特に何事もなく夜があけた。
そして今日は今回の出会い旅の本番「百合子」に会う日だ。
百合子は福岡県の筑豊地区、田川市に住んでいる。
年齢は21歳、Fカップ。そして少しヤンキー臭の漂うキレイな顔立ち。
まだ一度も会ってはいないが、メールでは既に恋人同士のような関係になっている。
4ヶ月間、毎日のように電話を繰り返し、バレンタインにはチョコを郵送してくれた。
たまにオッパイの写メを送ってくれ「これでヌキなさい」という菩薩様のような女だ。
とにかく4ヶ月もの間、二人は愛を育んできた。彼女無しでは今回の旅は語れないだろう。
ただし、おとといの写メ詐欺の件もある。そんな事になったら、俺の心は壊れてしまうに違いない。
田川ってマジでヤバイの?
さて、田川という街である。俺は名古屋人で福岡県の地域性の話には疎い。
だが、福岡人と飲むと、なぜか田川の話が多少は出てくる。
福岡県民にとって、筑豊もとい、田川は恐れられているのだ。
田川といえば・・
- 炭鉱の街だったので気性が荒い
- 「月が出た出た月が出た」炭鉱節発祥地
- 893とナマポが多い
- 学生の半分がヤンキー
- みんな大好きチロルチョコ
- 泥棒村があったらしい(実話らしい)
- リリーフランキーの東京タワー
- バカリズムも田川だよ。
- 筑豊ナンバーは絶対に煽ってはいけない
- 北斗の拳で言うと修羅の国にカサンドラがあるような感じ?(意味不)
- 未だかつて生きて帰ったものはいない。
※聞いた話なので、噂の範疇です。決して田川をディスっているわけではありません。
・・なんとなくヤバそうな気がしてきた。俺は生きて帰れるだろうか?待っていろユリア~!
朝7時YUTAROは少し早めにホテルを後にした。
コンビニでサンドイッチとおにぎりを買って、頬張りながら北上する。
ナビの導くまま、田川市に入る。
「ふう・・もう少しか。」下道移動はキツイ・・。
田園風景が広がり、にわかに昭和臭の漂う田舎である。
特に車の交通ルールがぶっ飛んでいるわけでもない。
人々がそこらじゅうでケンカに明け暮れていたり、銃弾が飛び交っていたり、死体が転がっているなんてこともない。
アジアレベルで見たら充分に安全そうな街だ。
こんなのを想像しとったわ。きっと噂が一人歩きしているのだろう。(福岡の人は目立ちたがり屋が多いので盛り話が大好き)
待ち合わせ場所は田川にある、「夏吉」という交差点の「南幸老」という飲食店の駐車場。
待ち合わせ場所もなんだか田舎ライクだ。
午前10時半。YUTAROは待ち合わせの30分前に到着した。
百合子に電話をかける。
百「おはよう!」
「おはよう、あの・・もう着いちゃった!」
百「え?早いね!じゃあスグに準備していく!ごめん待ってて!」
「ありがと!気をつけて来てくださいな。」
少しして電話がかかってくる。
百「今着いた!遅くなってごめんね、えっとYUちゃんの車・・はどれだ?」
「黒のワゴンだす。」
百「あっわかった!」
受話器を耳に当てながら近づいてくる女が一人。
俺は彼女を視界に入れると小さくガッツポーズをした。