バスルームで伝わる乙女ゴコロ
はしゃぎすぎて鯉女に飛びついたあげく、流血沙汰(軽傷)まで起こしてしまった俺。
いい歳したオッサンが・・ダサすぎる。
だが落ち込んでいる姿は見れられない。気持ちを切り替えて前向きに行こう。
ここから少しでも名誉挽回したいところだ。
(・・新垣結衣が未来の嫁・・。佐々木希が未来の嫁・・。北川景子が未来の嫁・・。石原さとみが未来の嫁・・・。よおし!)
キッチンの換気扇の下でタバコを吸いながら、鯉女が風呂から上がるまでの数十分間を、出来る限りポジティブシンキングに費やす。
鯉「いいお湯だったよ~♪ありがとう♪」
スウェットに着替えたスッピンモードの鯉女が現れた。こういう油断しきった普段着姿も良いもんだ。
「いえいえ!どういたしまして!!(キリッ!)」
鯉「どしたの?なんかいきなりテンション高いんだけどw」
「なんでもないよ!布団敷いといたから!寒かったら毛布もあるから!(キリッ!)」
鯉「うん。ありがとう。あっYUちゃんドライヤーとかある?髪乾かしたいんだけど。」
「あるよ!持ってくるからちょっと待ってて!」
ウチにあるドライヤーは、ピンク色で少し女の子っぽいデザインだが・・まあいいか!(キリッ!)
「はいどうぞ!」
鯉「ありがとう♪なんか可愛いドライヤーだねw」
「あはは・・それ名古屋からこっち来る時に、実家からパクってきたヤツ。」
我ながらなかなかできた言い訳だ。
「じゃあ俺も風呂に入ってくるね。寛いでて。冷蔵庫の中に麦茶もあるから。」
鯉「うん♪ごゆっくり。」
俺は洗面所に行き、服を脱ぎ捨てる。ガラリ・・。
風呂場の床は濡れていて、ついさっきまでここにいた鯉女の存在を感じる。
チ○コをシャワーで簡単に洗うと、湯船へと体を入れる。
「ふううう・・。極楽極楽・・ってお湯が全部抜かれとるやないかーい!!」
夏の香川県でこんなもったいないことをしたら即処刑である。セレブかよ・・。
浴槽に浮いている鯉女のチ○毛を探したり、鯉女ダシのお湯を味見しようとか思ったわけでは、断じてない。(誰かが入ったお風呂のお湯を飲むのは大変危険です。下手すると死にます。)
(コレが・・現代版乙女の恥じらいってヤツか・・。)
最近の若い女の子って、スグ風呂場のお湯抜くのよねえ・・(泣)
高度経済成長の反動がここにも見える。
「ピンピロリン♪ オユハリヲシマス」
(・・もう風呂に浸かるのはいいや。ポチッ)
シャーーーー!!
冷え切った体を熱々のシャワーで溶かしていく。
「待ってろよ。この借りはすぐに返してやる。」