知らないことがおいでおいでしてる・・。
「いやー!飲んだ飲んだ!」
衛「ほんとお腹パンパン!」
「お前さんは結局何杯ビールのんだのね?」
衛「わかんないw」
焼酎ロックを駆けつけで、4杯も飲んだせいで一気に顔が熱くなる。
九州飯は基本的に焼酎に合うようにできているからずるい。
「よし!宿に向かうか!宿って言ってもラブホだけどね!ぬはは!」
衛「っちょ!大きい声ださんといて!」
とにかく二人は上機嫌だ。
二人はラブホを探すべく居酒屋おるげんとを後にした。
下通のアーケードの人通りはさっきよりも落ち着いたが、まだまだ人が多い。
さて・・どこにすっかな?
とりあえず、アーケードの横にある喫煙所でタバコを吸いながらスマホでポチポチ探す。
リサーチお手軽さはガラケーよりよっぽど便利である。
「お!ラブホ近くにあるじゃん!ここにしようぜ!」
熊本は中心街から川を挟んだ先の「九品寺」という場所にラブホ街がある。
ちなみにソープ街は下通アーケードから目と鼻の先にあり、出張お父さんの強い味方となっている。
かの有名なブルーシャトー(紹介じゃないと入れなかった気がする熊本ソープ界の・・いや九州ソープ界の重鎮)やラオウ(AV女優が働いているとか言われる人気店)も存在している。
- 「買い物」⇒「飯」⇒「ラブホ」(順不同)
- 「買い物」⇒「飯」⇒「ソープ」(順不同)
という流れが実現できる利便性の高い都市なのだ。
昔ソープに行った帰りに入った、ラーメン屋のおばちゃんが傘を借してくれる「人情の街」でもある。ちなみに傘はまだ返していない。
酔っ払いながら二人で夜道を歩く、アーケードから離れると道はどんどん薄暗くなっていき、その変わりにラブホの下品なネオンが煌々と輝いてみえる。
二人は光に吸い寄せられる虫のようにフラフラと光の方向へと歩いた。
衛「YUくんがたくさん吸うから・・なんかおっぱい痛いw」
「・・・あ・・なんかごめん・・。」
時に立ち止まってキスをしたり、彼女のケツを揉んだりした。
「あっコンビニある。ちょっとジュース買っていい?てかお酒まだ飲む?」
アルコールのせいで、ライフカードかコーラが無性に飲みたい気分だ。
衛「うーん・・。ビール後一本くらいいこっかな?」
「よっしゃ!買ってくるから待ってて!アサヒだっけ?キリンだっけ?」
衛「いやサッポロだけど・・てか私も行くw」
確かに外で待つ理由もない。
(ライフガード・・ライフガード・・。あった!)
俺は冷蔵庫のドアを開けようと右手を伸ばした・・その時。
「え?え?え?なにこれれええええ・・!?」
俺はパニックになり、顔は急激に血の気を失っていく・・。
今は夏・・そして盆。これは心霊現象か?