仙台から560キロの移動。二度目の金沢へ
友達女と別れ、二日間滞在したこの仙台ともバイバイする。
次の目的地は金沢市だ。「顔はブスだけど声が可愛い」あの子に会いに行くのだ。正確にはセックスさせてもらいに行くのだ。
金沢まで会いに行く。どう見ても遅刻確定。俺は阪神高速を突っ走っている。「かなりせっかちなデートをしちゃったな・・。」なんで・・京都とかチョイスしちゃったんだろう。無駄に大風呂敷広げちゃったわ。かなり変わり[…]
下心というガソリンをタンク満タンに入れて、俺は走る。
総移動距離560キロ。
「500キロといえば青森のアポに間に合わなくてドタキャンしちゃったからな・・。高速使うか・・。」
長距離移動のアポは危険という貴重な経験を積んだ俺は、高速道路で移動することを選択。もう同じ轍は踏んではならぬ。
東北自動車道から郡山まで走り、そこから磐越自動車道に乗る。車が少なくて走りやすい。
でもやっぱり高速代をケチる。
正午前には新潟市内に入り、定食屋に入って美味しいお米を食べる。残りは300キロだ。
「いいペースで来れたし、もう半分近く来たから、ここから下道で行ってみるか・・。」
移動費をケチるとろくなことがないのは解かっているが、やっぱり高速代は高い。
「・・あれ?あれれ?これ間に合わないヤツ?」
上越市にたどり着いた頃には、夕方になっていた。
そして毎度同じセリフを言う。・・アホは成長しないのである。
間に合わないから北陸自動車道へ。
金沢でのアポは午後7時半から。俺は急いで北陸自動車道へアクセスする。
「こ、このペースならなんとか間に合う・・はず。」
西へ西へと進んでいく。
トイレ休憩を終え高杉PAから出ると、目の前の車が追い越し車線をトロトロと走っていた。
「おっそー!もう!前のヤツどいてー!」
・・どいてくれる様子はない。
俺はアクセルを踏み、走行車線から抜き去ることにした。
走行車線から車を抜くと、追い越し車線へ戻る。そしてルームミラーで抜いた車を確認する。
その瞬間。
「え?え?え?」
YUTAROの血の気が引いていく。後方から赤色灯が光るのが見えた。同時に、ウーウーとパトカーのサイレンの音が聞こえる。
「お?お?」
パト「前の車、路肩に寄ってとまりなさい!」
「あああ!やっぱり俺だったー!」
愛車の前をふさぐ形でパトカーが停まる。
YUTARO捕まる。
「そ、そんなにスピード出してましたかー?」
警察「15キロオーバー。」
「え、えー・・。15キロでも捕まえるんですか~・・。」
YUTAROは高速道路は20キロオーバーまで大丈夫と勝手に思いこんでいたのだ。思い込みって怖いよね。
警察「あと追い越し車線走ってる車を、走行車線から抜いたでしょ?それダメだから!ちょっとパトカー来てもらって話聞いてもいいですか?」
「はいいいい・・。」
こうしてYUTAROはスピード違反で捕まった。
罰金12,000円。減点1点。
「ゴールド免許が・・ゴールド免許がああ・・。長年培ってきた努力がああ・・。」
警察「くれぐれもスピードの出しすぎには注意して、気を付けて運転してくださいね。」
「Noooooo!」
金沢のアポには無事に間に合ったが、俺のタンクは空っぽなのだった。
皆さんも運転にはくれぐれも気を付けて・・。