クリスマス

二股しているクズ男のクリスマス。突然「別れフラグ」が立つ!

クリスマス

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12月24・25日以外にクリスマスを祝うヤツには気をつけろ!

「雨は夜更け過ぎに~♪」さてさて今日は12月23日だ。

「クリスマス」でも、「クリスマス・イブ」でもない日なのだが、僕たちはクリスマスを祝うことになっている。

 

「そもそもクリスマスってなんだよ?キリスト教でもあるまいし。」

 

クリスマスは、「イエス・キリストの誕生日」ではなく。「キリスト降誕を記念する祭日」のこと、ちなみに、もともとは違う宗教の神様(ミトラ神)の誕生日らしい。

キリスト「なんか毎年12月25日になると、下界からお祈りがめっちゃ届くけどなんなん?お歳暮?」

・・と思っているかもしれない。

そうなると、24日(クリスマス・イブ)のポジションってなんなん?

 

こんな理屈を熱心に彼女達に言うと、「キモい!」と返されるだけなので言わない。そんな俺は、二人の彼女と絶賛二股中だ。

そんな二股男を悩まさせるのがクリスマスだ。幸い24・25日の二日間を「クリスマス」としてする事ができる。

クリスマスとクリスマスイブを一人ずつ使えば、彼女の機嫌を損ねることもない。

しかし俺は、そのどちらでもない、23日をあえて選んだのだ。

クリスマスを「12月24日・25日」以外に祝うメリット

またクリスマスを「クリスマス日以外」に祝うと、以下のメリットがあるのだ。

  • 店が比較的空いている。
  • コース料理以外の物が食える(店による)
  • 店員さんに心の余裕がある。
  • ラブホやホテルの料金がボッタクリじゃない。

混雑を避けること、金額的な面でのメリットが大きい。次にデメリットも紹介しておこう。

「24日・25日」以外に祝うデメリット

デメリットも紹介しておこう。

  • 高確率で「浮気」、「二股」を疑われる。
  • 適当感が隠せないので相手がしらける。
  • 元旦とかに祝うと「もうそれクリスマスじゃない」って言われる。

むしろデメリットのほうがかなり大きい

女性は記念日やイベントにこだわる人も多いので、三股をしているなど、特別な理由がないなら、素直にクリスマス(24・25日)に祝っておいたほうが危険性は少ない。

大事な一日をおろそかにして、別れてしまったり、信用を取り戻す事に時間がかかるのでは元も子も無い。

 

どうしてもという人は「クリスマスは仕事で終わるのが深夜になりそう・・。別日でもダメかな?」とか軽いジャブを打って相手の出方を見てみよう。

 

二股クリスマス開始。一人目の彼女に会いに行く。

ということで「俺たちキリスト教でもないし・・23日を俺たちのクリスマスにしようぜ!俺は誕生日に本気出すタイプだから。」という意味不明な言葉で、一人目の彼女(苺女)をなだめた。

ここで「24日、25日じゃなきゃ(なんとなく)ヤダ!」というヤツはコッチもヤダ。

 

「キリスト降誕を記念する祭日」なのに、彼女の誕生日を祝うかのように振る舞うのは・・なんか違う。

みんな騙されているのだ。電○とか博○堂に。

 

苺「私も仕事だし、23日でオッケー!ウフフー♪」

まさか、彼女からOKが出るとは思わなかった・・。

 

「たまにはジャケットも羽織ってと・・よし!そろそろ迎えに行こうか。プレゼントもバッグに入れてと・・。」

彼女の仕事が早番なので午後6時くらいには終わる。俺は部屋を出ると博多駅に向かって歩き出した。

 

そして、今日が悲劇のクリスマスになるとは思わなかった。

プレゼント渡そうとしたら「別れフラグ」立った!

別れフラグ

博多駅に到着。博多駅に筑紫口から入ると、新幹線の改札口が見えてくる。

楽しかった思い出を頭によぎらせながら、東急ハンズの前にある大きなエスカレーター前で苺女を待つ。

 

(うわあ・・カワイイ子多いなあ・・。)

5分ほど人間ウォッチングしていると、苺女がやって来た。

 

苺「待った?」

「ううん。今来たとこ。」

ベタな待ち合わせトークをして、一日早い、クリスマス会は開始した。

 

「てかキレイにしてきたやん!見違えた!」

彼女は、黒のコート姿にシックなデザインのワンピースとカーディガン姿で、いつもより大人っぽい。

苺「いつも変な格好してるみたいやんw でも風が強くてセットした髪がグチャグチャになっちゃった。」

「・・髪があるだけでもいいやん。」

苺「疲れたー!最近仕事ほんと忙しいったい!」

「やっぱ年末はお客さん多いとね?」

苺「うん!多い!」

オシャレ空間。ウィズ・ザ・スタイルへ。

他愛もない会話をしながら、予約したお店へ移動する。

向かう先は「ウィズ・ザ・スタイル」という、オシャレなお店だ。博多駅から歩いて、10分程度の距離にある。

ウィズ・ザ・スタイルの中には、ホテル、ダイニングバーや鉄板焼き、イタリアンレストランなどがあり、なんと結婚式もできる。

記念日に連れていけば、ここ一つでなんとかなる。

ウィズ・ザ・スタイル

ウィズ・ザ・スタイル:http://www.withthestyle.com/

 

苺「ウィズ・ザ・スタイルって初めて来た!ここずっと来たかったと!」

嬉しそうにはしゃぐ彼女。

「なんか・・激オシャレやな。」

俺はこういう開放的でオシャレな空間は落ち着かない。

ムーディにライトアップされた大きな水盤を抜け、予約したレストランにへ入る。

 

苺「キャー!凄い雰囲気いい!YUちゃん予約してくれてありがとうね!」

普段は和な居酒屋ばかりなので、苺女のテンションも上がっている。

 

「だってほら・・初めてのクリスマスやしw」・・23日だけど。

普段飲まない白ワインで乾杯すると、前菜が運ばれてくる。ガブガブと白ワインを飲み、二人は楽しくご歓談。

(うん。今日はいいクリスマスになりそうだ。)

突然の「話がある」。別れ話?

「あっそうそう・・プレゼント。」

白ワインが赤ワインになり、メインのお肉が食べ終わる頃、俺はクリスマスプレゼントを渡そうと切り出した。

 

お年玉を貰う子供のように、苺女の顔が喜びでほぐれる・・はずだと思っていた。

しかし彼女が見せたのは、困惑した表情だった。

 

俺は、彼女のリアクションに戸惑う。

やっぱり23日にクリスマスデートはアカンかったのか?

 

苺「あの・・YUちゃん。」

「え・・?」

苺「実は大事な話しがあるったい。なかなか言い出せなかったんだけど・・。それ聞いてからプレゼント渡すか決めて欲しい。」

(なにこれ・・?)

突然の別れフラグが立った。

「オラ東京さ行くだ!」上京する状況?

東京さ行くだ!

「え?・・プレゼントいらんと?」

苺「いる!プレゼントはいる!」

(・・??)

苺「・・でも話しがあると・・それ聞いてから決めて欲しいったい。」

彼女の勿体ぶった言い方に、イラつきと恐怖の感情が同時にやってくる。

 

(これって絶対別れフラグ立っとるがや・・。何もクリスマスを祝う席で切り出さなくても・・。)

(てか・・あれか?浮気がバレたか?いや二股に気づいたのか・・?だからあえてこんな日にバイバイってか?)

 

思い当たる節がありすぎて、困った困った・・。

(・・とりあえず謝っとくべきか?)

頭皮から汗が吹き出し、ニット帽に染み込んでいくのがわかる。

 

苺「話しても・・いい?」

彼女の真剣な眼差しと、少しおぼつかない口調から、『マジ感』が否が応にも伝わってくる。

 

「ちょ、ちょっとタンマ・・。」

これ以上この緊張感を味わうのはキツイ。いっそ楽になろうではないか。

俺はグラスに残ったワインを一気に流し込むと、ふううと一つ大きなため息をついた。

 

「よし!どうぞ何なりと言ってくれ!」

苺「あのね・・実は・・。」

 

(ああ・・これ他に好きな人できちゃったパターンじゃね?それか元カレと寄り戻すとか?)

ドキドキ・・想像だけが高回転で巡っていく。俺は続く言葉に息を飲んだ。

東京の美容専門学校へ行くだ!

苺「私・・・・東京に行こうか思っとるったい・・。」

「・・・へ?東京?」

 

俺ら東京さ行ぐだ~♪

俺ら東京さ行ぐだ~♪

なぜか脳内で吉幾三の「俺ら東京さ行ぐだ」が再生される。

まさか・・べこでも飼う気か?

 

「なんでまた・・東京さ?」

苺「私、東京の専門学校行こうと思って・・。」

「・・何の?」

苺「美容系の。」

あるあるじゃねえか!

 

「麻生さんじゃダメなんですか?」

「麻生さん」とは、福岡で「麻生グループ」のことを指す。

今回の場合は麻生専門学校グループの意味だ。

 

苺「麻生なんかじゃダメとよ。」

「何でまた・・。」

苺「私ね。このままずっとカフェの店員やってて良いのかなって思ってて・・」

「ふむふむ・・。」

苺「んで東京でちゃんと勉強して、資格取って手に職付けようと思って。」

「美容系っていってもいろいろあるけど・・何になりたいの?」

苺「多分ネイリストとかエステ関係。あと英語を習いたいの。」

 

ソレ福岡でもできるやないかーい!

英語追加されとるやないかーい!

六本木繰り出す気マンマンやないかーい!

 

それから彼女は東京に行きたい理由を熱心に語った。

  • 知り合いの少ない環境のほうが、熱心に学ぶことが出来る事。
  • 希望の学校のカリキュラムや講師が良いとかなんとかだったりが魅力的な事。
  • 東京に憧れがあってただ単に住んで見たいこと。

(うむ・・若い。)

だがよくよく考えてみると、俺がこれまで札幌や福岡に移住した理由の百倍くらい立派だ。

 

「んで・・いつ行くの?東京に。」

苺「入学は4月だと思うから、3月には行くと思う。」

「入試とかどうすんのさ?」

苺「入試はもう始まってるんだけど・・これから3月くらいまでやるみたい。」

 

苺女は、なんやかんや細かい事を教えてくれたが・・忘れた。

「じゃあ・・勉強頑張らないとだね。」

 

若い彼女の行動力が羨ましくもあった。俺には彼女を止める権利はない。

 

苺「うん。それで・・。私たち・・。」

俺は再び彼女の言葉に息を飲むのだった。もう耳を塞ぐことも叶わない。

別れる?遠距離恋愛?どっちを選ぶべき?

人生の選択肢

キミはこれから何を言おうとしている?次に続く言葉は何なのか・・。

別れ?それとも?

このまま継続するとなれば、それは「遠距離恋愛」を意味している。

愛を誓ったカップルがことごとく破局していくというソレである。(偏見)

 

地元の名古屋ならまだいいが、福岡から頻繁に東京へ通うとなると、かなり骨が折れるだろう。

 

(・・ゴクリ)

苺「東京に行ったら遠距離恋愛になると思うけど・・YUちゃんは・・そういうの大丈夫なタイプ?」

まあ急に別れという決断になるのも短絡的だろう。

しかし苺女は今、目の前にいるのだ。遠距離恋愛なんぞ想像もつかない。

 

「そうだよねえ・・遠距離恋愛になるよねえ・・。」

苺「ダメだったら、それも受け入れるし・・。」

わかりやすく選択肢が振ってきた。早く決めろということか。

 

「専門学校ってどのくらいなの?」

苺「どのくらいって?」

「えっと学校に通う期間。」

苺「2年間・・だと思う。」

「でもその後は・・東京で就職すんの?それとも福岡に戻ってくんの?」

 

2年後というと、彼女はまだ20代前半で、俺はもう30代の半ばだ。

そもそも2年後に俺がまだ福岡にいる保証はない。

 

苺「それはまだ解らない。まだ希望の学校に受かってもないし。」

「確かに・・。」

シリアスな問答が続いていく。椅子の横を見ると、彼女に渡すはずのプレゼントが転がっていた。

 

「二年か・・。」

苺「二年だね・・。」

「長いね・・。」

苺「うん。・・でももし。遠距離してくれて・・二年間我慢してくれるなら・・。」

彼女は今日に限って勿体ぶった言い方をする。

 

(たまに会った時のエッチは凄く頑張っちゃう・・かな?)

「結婚するとか?」話しは思わぬ方向へ急展開。

苺「その・・将来を考えたお付き合いをしたいです・・。」

「それって・・。つまりは単純に?」

苺「結婚するとか・・?」

苺女の顔が一瞬で真っ赤になる。

 

(何を言ってるんだコイツは・・?)

話しは思わぬ方向へと展開していく。

 

東京。専門学校。遠距離。結婚??

単細胞な俺の脳みそでは処理しきれないほど、容量のデカい問題が押し寄せてくる。

 

「そうか・・そうだよね・・。」

苺「・・・。」

「・・チャレンジしてみるか!遠距離恋愛!」

 

俺は彼女に向かって、少し大きな声で、そう言った。

そして、パンクした脳みそが、考えるのをやめた。

二年間の遠距離恋愛は寂しい。しかも結婚ですって?

(寝れない・・。)

 

苺女は俺の隣でスースっと寝息を立てている。

鼻炎持ちの俺からすれば、冬のこの時期に呼吸困難にならないのは羨ましい。

 

暗い部屋の中で、彼女のシルエットが浮かび上がっている。

手探りに彼女の髪に触れようと思ったが、起こしてしまいそうなので止めた。

だからその影をずっと見つめている。

 

(二年の遠距離恋愛か・・その後に結婚?)

 

あと三ヶ月もすれば、この影を見ることは、ずっと少なくなるだろう。

触れる彼女の少し冷たい足や、その髪の匂いが愛おしくて惜しい。

 

苺女が来年の3月に東京の専門学校へ行くという話しをした後、そして二人の関係が、遠距離恋愛になるという結論になった後に、彼女は安心した表情で、俺からのクリスマスプレゼントを受け取った。

満面の笑顔を見せながら、はしゃぐ姿に俺も嬉しくなった。

ちなみに彼女からのプレゼントは、ハットとマフラーとポール・スミスのパンツ2枚だった。

 

だが、その後はこれまでの二人の思い出だとか、これからの未来だとかが頭の中を侵食して、酔いも覚めてしまった。

苺女が心の内に秘めていた悩みは一つ消え、俺には悩みが一つ増えた気がする。

冷静を装っていても、俺にとってダメージの大きい悲報だったようだ。

 

(ん?痒い!かゆうい!背中が突如かゆうう!)

 

俺は左手を無理に折り曲げると、背中をボリボリとかいた。肩の辺りの骨がポキッと音を立てる。

風呂上がりには、苺女が背中を優しく掻いてくれた。

そして彼女が買ってくれた「メンソレータムADクリーム」を塗ってくれた。

この至福の時が失われてしまう。

二股クズ男の考え方

(・・・ん?待てよ?)

苺女をとの思い出を惜しんでいると、もう一人の自分が顔を出す。

 

??(あれじゃない?メリットもあるじゃない?ほら・・苺女が東京に行くメリットをよく考えてみて!)

(あっ・・クズサイドの俺さんチーッス!)

打ちひしがれているメンタルが、バランスをもたらす為に顔を出したのだろう。

 

(でもメリットって・・?)

クズ(ほら・・部屋とか毎日掃除しなくても良いじゃない?毛とかコロコロしなくて良いじゃない?)

クズ(どっちの彼女のシャンプーだったっけ?ってわからなくなることも無いじゃない?)

(確かに・・それは楽だ。)

 

クズ(もうコソコソしなくても良いじゃない・・?博多駅にも大手を振って行けるじゃない?)

(それは・・寿命が伸びますわ。)

 

クズ(あなたは今までもこれからも・・クズなんだから。)

あ・・・そうか。・・そうだった。

 

急に睡魔がやって来る。

瞼がズンと重くなり、目の前にあった影が消えていく。

今日はクリスマス・イブ。

もう一人の彼女に会う日だ。

 

続く➡プレゼントを家に忘れたのでフラれない言い訳考えます!