今年も末。彼女にフラれた俺は・・
もうすぐ12月になろうとしている。今年も終盤だ。
俺は魚女と別れて、アイツは元彼女となった。
モツ鍋屋で別れを告げられたことはショックだった。
でも1ヶ月経てば、彼女のことを思い出すことも減ってきている。
「憧れの人」とはうまく結ばれているだろうか?
あれから連絡が来ることもなく、彼女のアドレスは消してしまったのでこちらから確認を取ることもできないし・・しない。
とにかくクリスマスまであと僅かだ。
この時期は一人であることが多い気がする。
テレビをつけるとクリスマス向けのCMが垂れ流し状態。
だからネットの世界に逃げ込む。
冬は独身の彼女なし男にはツラい。
気持ちを切り替えてお得意の出会い系を頑張ってはいるものの、目ぼしい女の子が引っかからない。
反応はいいのだが・・。
福岡に来る前や来てからの数ヶ月間に出会い系で知り合った女の子のレベルが異常だったのかもしれない。
あの頃は神がかっていた。
とにかく・・僕ちゃん孤独である。さすれば既存を攻めるしかないのだ。
主なメンバー(彼氏なし?)といえば、
一部上場企業のOLの筑紫女を筆頭に、歯科衛生士の衛生女。そして美容部員の山女である。
それぞれ顔や形は違えど美人さんだ。
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ただ筑紫女はいろいろあったので連絡が取りづらい。
「うっす!久しぶり!元気にしてまっか?」
まずは衛生女にメッセージを送る。
衛生女はショートボブのボーイッシュな女の子。
普段はジーンズとラフな格好をこよなく愛し、ブラジャーもブラトップを愛用している。
俗に言う「ブラトップの女」だ。
衛「元気だよ。YUくんは?」
さっそく返事が返ってきた。
なんかコイツ・・いつも暇してない?
「彼氏はできた?」
衛「ぜんぜん!できる気がしねえw」
「俺もだよ~(泣)近いうちに飲みに行こうぜ!」
衛「いいねえ~wビールが美味しい時期だねw」
「もう冬だし・・。てかビールしか飲まんやんw暇な時あったら教えといてね。」
衛「ほいほい!」
この時点で魚女との末期の頃のメール数を越えている。
衛生女の「反応」はすこぶる良かった。
近いうちに予定を組まなければ・・寂しい年末は嫌だ。
気分よく風呂から上がると携帯には新しいメッセージが入っている。
相手は山女だ。
彼女とは一緒に湯布院にある由布岳に登った後に、彼女に登られたり登ったりした仲である。
しかしそれ以降はほとんど連絡を取っていない。
・・なになに?
山「すいません。言いづらいんですが、結婚を前提にお付き合いをしている人が出来ました。」
あれ?以前も食らった「言いづらい」じゃないですか!
・・それにしても何かを含んだ言い方だ。
少しイラッとしながらも、
「え?そうなの?聞いてないよ~!彼氏はどんな人?仕事は何してるの?」
俺は完全に迷惑野郎と思いながらも返事を返した。
山「いい人です。職業は農○で働いてます。」
「おお!J○なんだ!どこで知り合ったの?」
山「秘密です。言いづらいのですがもうメールしないで下さい。」
(出会い系だな・・。)
言いづらいを連発する彼女から高ダメージのカウンターを頂く。
言いたいことも言えないこんな世の中なんだから言っちゃえよ。ポイズン。
あからさまに不機嫌で素っ気ないのでここら辺で打ち切ることにした。
これ以上は傷つきそうで怖い。
優しくて誠実で弁当まで作ってくれた彼女から「もうメールしてこないで」と言われる時点で、すでに結構なダメージだ。足にきている。
いや山女が今の彼氏に誠実だからこそ、こういうメッセージを送るのだろう。
「わかった。もうこれで最後にするね。お幸せに!」
山「ありがとうございます。YUTAROさんも。」
彼女の最後のメッセージは呆気ないものだった。女って本当にアッサリしとるわ。
ふうう・・とため息が漏れる。
「さて・・もっかい・・風呂入るか・・。」
服を脱ぎ捨て、あがったばかりの湯船に再び浸かる。熱いお湯をめいいっぱい出しながら。
美人はほっとかれない。性格が良ければなおさらだ。スキあらばスグに狩られてしまう。
(なんで俺・・福岡にいるんだ?)
湯船に頭まで沈みながら思う。
自分の置かれている現状に言い様のない焦りを感じる。
吐き出した気泡がオレンジ色でグニャグニャの世界へとのぼっていく。