このままだと大阪アポなし?数多くのメル友に見放され、俺は孤立する。
現在地は姫路だ。目的地の大阪へは100キロ程度。1時間半もあれば、大阪市内についてしまうだろう。
(・・・寂しいもんよ。)
もっと大阪のメル友をメンテナンスしておけば、今日のアポもすんなりといったのかもしれない。。
だが後悔しても仕方ない。開き直ってこのまま東へ進もう。
「このまま体力が続けば、地元の名古屋まで行ってしまおうか?」
でも昨日のようにいきなりアポがあるかもしれない。
「一応大阪を通って帰ろう。」
俺は山陽自動車道を進んでいく。
あっという間に神戸に入り、山陽道から中国道へ・・。ようやく本格的に関西圏に突入した。(気持ち的に)
今日は、慣れ親しんだ関西弁と触れ合うことができるだろうか?
神は居た!堰を切ったようにメールが届く。
今日は、風が強い。背の高いワゴン車で走っているので車が左右に揺さぶられる。
「んん?んんん??」
ポケットの携帯も揺れている。画面を開いて見たい気持ちを必死で抑える。
「ブブブ!ブブブ!」何度も何度もバイブを繰り返す我がガラケー。
「何だ?何なんだ?故障か?」
気になって気になってハゲそうなので、西宮名塩PAに寄り道。
ここのPAは小さめだけど、味があってなんか好きです。(特に夜)
車を駐車場に停めると、さっそくパカッと携帯を開く。
「6件のメールが届いとる・・だと?」
来た、来たきたぁ!大阪のメル友の名前が受信箱にズラリ。
ヒーローは遅れてやってくるのだ。お前ら返事遅いよ!
よく考えたら、今日は平日なので多くのメル友が仕事だったわ。
きっと仕事が終わったので返事を送ってきてくれたのだろう。
諦めかけていたところ・・期待に胸が踊る。
これが現実!久しぶりだと返事はそっけない。
よし!メールを一つずつ開封して行こうじゃないか!
お前ら楽しみにしとけよ!
A子「誰ですか?」
・・・それはないでしょ!こいつはアドレスから削除!
B美「すいません、彼氏ができたので連絡できません。」
これは、よくある奴。出会い系にもこういうお堅い女性はいるんです。彼氏になった男は幸せもんだ。放流!
C男「お前まだ名古屋にいる?まだいるんだったら明日出会いパーティに行かねえ?女100人対男100人らしいよ!」
名古屋の友人からだ、早くしてバツイチになった遊び人。
彼はまだまだヤンチャだが、一緒にいると楽しいし、こんなダメな僕でも誘ってくれるの。
出会いパーティに参加したいので保留。
D江「YUちゃん久しぶり!大阪に来てるん?一緒にご飯したいけど今日は予定あるねん。また誘って。」
一度アポしたことがある女性から。今日じゃないと無理なので、予定が合わず残念無念。
E乃「あの・・前にメールしてました?お名前は?」
誰ですか?メールもう1件来たか・・。だがさっきのA子よりも食いつきはいい。
もしかしたらアポに持ち込めるかもしれないが、アドレスに名前が乗っているだけで、オイラもそんなにやりとりした記憶もない。
また自己紹介から始めるのは面倒なので放流。
N娘「YUTAROさん、お久しぶりです。元気ですか?ご飯ですか?今日、仕事終わるの午後9時くらいなんでそれからなら・・ってお腹すいちゃいますよね?」
「きたあああああ!」
俺は車の天井にガッツポーズのコブシをぶつける。
捨てるメル友あれば、拾ってくれるメル友もあり!
本日の大阪アポを大きく前進させた前向きなメール。さっそく返事だ!鉄は熱いうちに打て!
「全然大丈夫だよ!今日昼ご飯食べるの遅かったし。午後9時にどこにしようか?」
返事の相手は、日本橋に住んでいるアパレル店員。かわいいけれど、ちょっと不思議ちゃんな彼女である。甲高い声は彼女の天然臭をより一層濃くしている。
彼女の名前は日本橋娘だ。
名前 | 日本橋娘 |
---|---|
年齢 | 20代半ば |
職業 | ショップ店員 |
出会ったサイト | ワクワクメール |
※日本橋娘とのお話⇒大阪冬の陣
教訓:メル友ある程度たくさん作っておくと、維持して続けるするのは大変だけど、今回のように、急に女の子とご飯に行きたくなったときに、来てくれる確率が高くなります。
もし出会い系を始めたら、相手を選り好みはほどほどにメル友をどんどん増やしていってくださいね。ちなみにオイラはやりすぎて維持できてません。
大阪のミナミで天然ギャルと再会。
返事をくれた相手は、ワクワクメールで出会った日本橋娘だ。
ちなみに日本橋娘に会ったのは、およそ二週間ほど前だろうか?なんだか遠い昔に感じるね(書くの時間かかりすぎてすいませーん!)
可愛いのに不思議ちゃん?日本橋娘という女
日本橋娘は、天然っぽい不思議ちゃんな性格。
冬でもホットパンツをはいてしまうほど寒さに強い子だ。(下にタイツは履いている)
彼女のメイクはかなり濃い目で一見ギャル風。
だけどかわいい顔をしていて、背も高くスタイルもいい。
見た目のスペックはかなり高め。むしろギャルファッションを止めたほうがいいと思う。
彼女の甲高くも、柔らかい大阪弁はとっても可愛くてYUTAROのハートを虜にした。
日本橋娘は、お酒をほとんど飲めないかわり、甘い物が三度の飯よりも大好き。
その言葉通り、ケーキやお菓子などのスイーツを日々の食事代わりにするという、幼児的な味覚と行動をする。
大阪で言う「ミナミ」の日本橋という場所に住んでいて、以前のデートでは自宅の周辺の風俗店や飲食店を案内してくれた。
自分の住んでる地域の風俗店を、教えてくる女は、ちょっと・・おかしい。
見て回った、夜の日本橋は独特のダークネスさを兼ね備えていて、
女性の一人暮らしで住むには結構危なそうなんだけど、
彼女は凄まじいほどの能天気ぷりを発揮していた。
期待したものの、結局彼女の家には入れてもらえず、さっさと帰ってしまうあたり、日本橋娘は本当に掴みどころがわからない女性だ。
そして俺は一人ミナミに取り残されて、記憶を失うまで飲むのだった。
以上、日本橋娘の前回のあらすじでした。
「なんの意味があったんだろう?あの夜の日本橋観光は・・。」
ぶっちゃけた話、彼女の外見は、かなり俺のタイプ。再会できるのはうれしい。
そのかわいい声は、疲れたの体と、心を癒してくれることだろう。
今日はスキあらばベッドインまで…いやさすがにそれば贅沢を言い過ぎだ。
不思議ちゃんすぎて・・上手く誘う自信がない。
今日は純粋な気持ちで、お食事会を楽しもうではないか。
午後8時、大阪着
「どこで待ち合わせする?難波駅あたりでいいかな?」
相手に全てを委ねる、優柔不断さを丸出しにしたメールを送ると、YUTAROは大阪に向かうべく、移動を始める。
もうひとふんばり!コーヒーを胃袋に流し込んでカフェインさらに補給。
アクセルを踏み込むとYUTAROの車は唸り声をあげて、グングンスピードをあげていく。
100キロを超えたあたりから、車が妙にガタツキだす。
(頼む!もってくれ相棒!)
目の前に大阪の夜景が広がる。眼前には見える限り光が散りばめられていた。さすが260万都市大阪。
出会いの相手にも事欠かない。
大阪都心の入り組んだ都市高速に神経をすり減らして、ようやく難波の街に到着。午後8時だ。
有料駐車場に車を停め、タバコを一服。
日「忙しくて遅くなりました!もうすぐ終わります!難波ですね!職場から近いです~。なんばパークスで待ち合わせでいいですか?」
日本橋娘からのメールが届く。
こいつ絶対なんばパークスの近くで働いてやがる。てか難波・・パークス?・・どこだっけ?
なんばパークスで待ち合わせ。広すぎて不安。
携帯で地図を確認しながら、俺はなんばパークスにたどり着いた。
「でけえ!広い!人が多い!」
待ち合わせ場所に到着したものの、広くてどこで待っていたらいいの?
まあ日本橋娘が到着したら、電話なりメールなりあるだろう。
この中で日本橋娘を見つけるのは大変そうだ・・。ほんとこういうとこ苦手。もうすぐ約束の午後九時。
まずはトイレを拝借して落ち着こう。デート前のウ○コはエチケットだ。
(・・・ポチャン。)
清潔なトイレで一日分のアレを放出すると、少しだけ心も落ち着いた。
なんばパークスとは?
なんばパークスは大阪ミナミの名物的?な建物で、かなり特徴的な作りになっている。
※高い所から見ると、変わった作りになっているのがわかる。
南海なんば駅とリンクしていて、高くそびえる高層ビルの下は、ショッピングモールのようになっている。
さらに敷地内には公園施設や映画館、ホテル(スイスホテルっていうお高めのホテル)、場外馬券売り場(ウインズ)があるなど、毎日たくさんの人が訪れる多目的なゾーンだ。
心斎橋のメル友も、とりあえずキープ。
携帯を取り出すと、さらにメールが届いている。
「YUちゃんだ!もうメール来ないと思ってた!この前かなり酔っ払ってたね~w今日ご飯したいの?もうちょっと遅くなるけどいい?」
だれだと思ったら心斎娘からだ。
前回、日本橋娘に放流された後、寂しくなって急遽ハピメで捕まえた子。
ちなみに心斎娘は不幸臭に満ちていて少し残念な女性だった。(不細工ではないけど幸が薄そう。)
二人で酒を飲みすぎて、俺は記憶を失った。気がついたら1人ホテルで寝てた。
もう、会うことがないと思っていたけど、会えればYUTAROが記憶を失った時の行動を心斎娘から聞いてみたいと思う。
「わかった!暇になったら連絡くださいな」
つーことで、とりあえずキープ。
キャニオンコート?迷いながら彼女の元へ。
午後9時を5分ほど過ぎたころ、電話がかかってくる。
「もしもし」
俺はトイレの個室で通話をはじめた。(ずっとトイレに引きこもってた。)
日「すいません。いま着きました。キャニオンコートってところのエスカレーターの降り口あたりにいます。」
「わかった!すぐいく!(わかってない)」
YUTAROはトイレの個室を飛び出した。
彼女はショップ店員だ、どんなかわいい格好で来ているのだろう?
「なんとかコートって言ってたよな?エスカレーターの下だよな?」
自分の記憶力に疑問を感じながら歩く。フロアマップがあったので確認。
「グレイシアコート。キャニオンコート。・・どっち!?」
ミスると大変なので日本橋娘に再び電話をかける。
プルルル、プルルル。
日「はい。」
「あのさ、なにコートだっけ?」
日「キャニオンコートです。場所わかります?そっちに行きましょうか?」
どうやらYUTAROは既にキャニオンコートにいるみたいだ。俺は人混みをすり抜け早足で歩く。
「・・日本橋娘!」
見つかりましたよ。いよいよご対面だ!
ギャルから大人へ。女は服装で変身する。
日「YUさんこんばんはー♪」
日本橋娘と再会だ。彼女から放出される笑顔と高めの声がなんとも可愛らしい。
以前会ったときはギャルっぽいファッションだったが、今回は黒に近い色のコートにタイトスカートで、シックにキメている。
そのせいもあって、かなり大人びて見える。
靴もハイヒールで、長身の彼女の足はスラッとより長く見えた。
俺は、ケツラインがエロセクシーなタイトスカートには目がない。
(モデルさんみたいや・・。この子こんなに美人だったっけ?)
隣に連れて歩いたら自慢になるかもしれない。女性の「変身力」には驚かされるばかりだ。
「急にご飯に誘っちゃってごめん。付き合ってくれてありがとう♡」
日「全然ですよー♪私もYUさんに会いたかったとこ。」
ズドーン!!破壊力抜群の言葉。なんつーうれしいことを言ってくれるんや!
もう・・・結婚するしかねえ!僕の子供を産んでくれ!