泥酔してわかる個室居酒屋のありがたみ
衛生女のハイペースなお酌によって2合の日本酒はあっという間に空になった。
これを「わんこそばお酌」と名付けたい。
衛「もう空っぽ。んじゃあと2合おかわりね。」
「え・・?もう?なんかもうちょっと会話とか楽しむ感じで・・。日本酒ってガブ飲みするもんでもないよ?」
衛「わかった!じゃあ次が来るまでワタシがマッサージしたげる。」
「お?おお。それはありがたい。」
衛「じゃあおかわりで。私のビールもね。」
ということでさらに2合を追加される。
よく考えると彼女にマッサージをされることと、それを引き換えにおかわりを飲むことは何か違う気がする。
衛「じゃあ揉むよ?」
「おお・・お願いします。」
衛「おお・・凝りに凝ってますなあw」
なんだかんだでマッサージは気持ちいい。
しかしこれがいけない。飲酒時のマッサージはすこぶる回るのだ。
店員「お待たせしました~!」
衛「よっしゃ!待ってました!」
・・それからまた怒涛のお酌ラッシュが始まる。
衛生女ってこんなキャラだったっけ?
「すまん!ちょっとトイレ・・。うぷ・・ヤヴァイ・・」
俺は立ち上がり個室を出る。一瞬だけ景色が歪むのがわかった。
「あかん・・足にきとる。」
足に力が入らず膝がちょっと笑っている。
弁天堂のトイレはオシャレにも中庭の横にあるのでそこまでフラフラとよちよち歩きで進んでいく。
「ああ・・先に入っちゃった・・。」
「あかん・・これはちょっとあかん。」
久しぶりに飲んだせいもあって酒がかなり効いている。すでにちょっと頭が痛い。
まだ一次会。飲み始めて2時間も経っていないというのに・・。
なんとか漏らさずに用をすませると、彼女の元へと帰る。
衛「よっしゃ!じゃあ飲むよ!」
まだまだワンコそばモードのご様子。
「ああ・・だめだ。ちょっと休憩。横にならせて。急に飲みすぎた。」
彼女の言葉を遮るように俺はパタリと椅子に倒れた。
衛「あれ?大丈夫?」
「・・なんか頭が痛い。」
衛「なんかいつもと違うね。体調悪いのかな?」
いやいや・・お前のハイスピードなお酌のせいだと・・思うよ?
衛「おしぼりとお水もらおっか?」
「ああ・・それお願いします。」
おしぼりを自らの広すぎる額に当てる。
衛「・・ごめんね。調子に乗って飲ませすぎちゃったかも。」
「でも楽しかったやろ?俺もなんだかんだで楽しかったわ。」
衛「うん・・。気持ち悪くはない?」
「だいぶ良くなったから大丈夫。じゃあ膝枕してちょ。」
俺は彼女へ擦り寄って膝に頭を載せる。
ここら辺が個室の恩恵と言える。
衛「ねえ?」
「なに・・?」
なんだかいいムード。
衛「YUちゃんまた禿げた?」
「・・知らん。もう諦めとる。」
下から眺める彼女の胸はツンと突き出している。
「お前さんのこの胸もいつかは重力に負けるんよ?」
そう言って彼女の胸をツンツンと突く。
衛「うるさい・・。」
なんだかいい匂いがする。久しぶりに嗅ぐ柔らかい香り。メスの香り。
(よし触ろう!)
モミモミモミ・・。衝動に駆られて揉みしだく。
衛「ちょっちょっっちょ!」
「これこれ!やっぱりこれがないとね!」
衛「wwダメ・・今の笑顔・・なんかツボった。」
さっきまでの荒々しい世界はどこへやら・・。
個室は優しい空気に包まれる。
「さあウチに帰ろうか・・。」
衛「そうだね・・。じゃあお会計おねがい!」
「・・はい。わかりました。」
約束は果たした。さあ次はこっちのターンだ。