星空を見ていたら急に眠くなる。そしてラブホに誘う。
自然っていい。夜空っていい。星っていいね。
「ふあああ・・。」
そんな癒やし空間に身をおいたせいか俺に急激に睡魔が襲ってくる。
「ヤバイ・・めっちゃ眠くなってきた。」
魚「え?大丈夫?ずっと運転してたもんね。」
「・・ちょっと頭も痛いかも。日に当たり過ぎたのかな?」
長時間の運転で肩はこわばり、炎天下の下ではしゃいだせいか頭痛がする。
魚「運転代わろうか?」
「ごめん・・下関でご飯食べようと思ったけど、ここらへんで泊まってっていい?」
彼女の助け舟も華麗にスルー。
魚「え?泊まるって?どこに?」
「えっと・・ラブホテルとか?」
魚「運転代わるって。」
「痛い痛い・・頭があ・・。」
魚「ちょ・・大丈夫?私のイブ飲む?」
「いただく。」
彼女が生理痛の時に飲んでいるイブプロフェン配合のイブをいただく。
コーラで流し込むと胃がシュワシュワと音を立てた気がした。
魚「わかった・・その・・ラブホテル?どこにあるの?そこまで運転してあげるから。」
「やったあ!」
魚「もう!」
「眠い」「疲れた」系の誘い方は時と場合により通用する!(気がする)
ということで無事ラブホテルに行くことになった。
向かう先のラブホはほとんど下関市街だったのだが、彼女には黙っておこう。
ということで「眠い」「疲れた」作戦は通用したわけである。
俺はこの技が通用する一定の条件を見出した。その条件とは・・
- まずはデートを楽しむ
- 運転など一日彼女のために頑張る
- マジで眠くなるor体調が悪くなる
- 切実に訴える(力技)
- 親しい仲であること
とにかく本当に疲労するという真剣味が大事。疲労は顔に出る。これにより切実さを伝えることができるはず。
以前もデート中に高熱が出て、(元)彼女はホテルまで連れてってくれた経験がある。女性の母性と優しさに訴えかけるべし。
無事ホテルに到着。なぜか頭痛が収まる
魚「YUくん。ついたよ。」
「ほえ?ありがとう・・。」
気がつけばラブホのガレージに車が収まっている。繊細なドライビングテクニックだ。
ドアを開けるとそこには間接照明で彩られた、ムード満天の楽園があった。
「あ、あれ?」
魚「どうしたの?まだ頭痛い?」
「いや・・頭痛が収まった!」
魚「えー!早くない?本当に頭痛かったの?」
「あはは!お前とイブのおかげさ!」
俺は彼女の肩を抱いて言った。
睡魔もない。体調も回復。ここに来てやることは一つである。