突然訪れるシリアスな雰囲気。「ヤバい砲」が来る!
衛「うーん。あのね。前から聞こうと思ってたんだけど・・」
セフレ関係の終わり。彼女は「彼女」になる。
彼女はそう言った。この流れ・・何度か経験がある。
衛生女からの「ヤバい砲」が来るような気がして俺は身構えた。
私の立ち位置。関係ってなに?
衛「YUちゃんさっき彼女出来てたって言ってたやん?」
彼女は静かに話しを続けた。耳元でなければTVの音量にも負けそうだ。
「・・・うん。言った。」
衛「じゃあ私ってYUちゃんにとってどういう立ち位置?」
立ち位置?ボケとツッコミの配置的なものだろうか?
「み、右側かな?・・」
衛「ちょ!真面目に話してるんだけど!ちゃんと聞いて!」
「は・・はい。」
目の前ではおとぼけ映画(ハングオーバー)が流れているのに・・なんだこのシリアスな展開は?映画のように記憶が吹っ飛ぶくらいしこたま飲んでおけば良かった。
セフレみたいに思われるのは嫌
衛「ご飯連れてってくれたりとか・・二人で遊びに行ったりとか・・体だけの関係とは思ってないけど。」
「うんうん。」
衛「中途半端な関係がずっと続くなら私は嫌だな。やっぱりセフレみたいに思われてるみたいに感じちゃう。」
ええ~さっき体だけの関係とは思ってないって言ったじゃん。
「そ、そんな風に思ってねえし!(ちょっと思ってた)現に彼女のいる間は衛生女に会ってないでしょ?」
衛「じゃあ・・私の事どう思ってるの?」
うう・・そう来られるともう逃げ場がない。俺の目は泳ぎまくって向こう岸へ渡るレベルだ。
彼女と過ごした時間を考える。
彼女と体を重ねた思い出。無愛想な表情。蚊の鳴くような声。不敵な笑い方。ボーイッシュだけど結構美人。乳がでかい・・。そして雑な朝ごはん。
んんんんんん!
「す、好きかな?」
衛「え?疑問形なの?」
「・・好きやで。」
なぜか関西弁になる。昭和の人間である。こういう事を言うのはなぜかとても恥ずかしい。
衛「・・うん。」
彼女は少し嬉しそうな顔をした。俺はその表情を見て決心した。
「じゃあ付き合おっか?」
衛「え?・・・うん。」
衛「ありがと。そんなふうに言われると思わんかった。」
「じゃあ今日から彼女ということで・・。」
彼女と出会って早2年の月日が過ぎていた。
他の女に目移りすること多数。
セフレから始まり腐れ縁とも言える二人の仲は「お付き合い」という形で決着が着いたわけである。
そしてこの日の「彼女」はいつもよりも情熱的なのだった。