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アクアパッツァ

君が俺に教える料理がハイレベルだわ(名前的に)

アクアパッツァ

あ、あ、アクアパッツァ!?そんなん作るの?

彼女は小さな折りたたみ自転車でやって来た。

俺たちは美野島のサニーで合流した。

タンクトップとジーンズの姿が健康的なエロを連想させる。

こいつ・・もしかして・・結構おっぱいおっきい?

前回はゆったりとしたワンピース姿だったので気がつかなかった。

俺はチラチラと横目で彼女の「膨らみ」を見ながらスーパーの中へと入っていく。

「さあて!今日はなに作りますかね?師匠!」

入り口にあるカゴを持つとまずはお野菜ゾーンへ。

魚「そうだなあ・・YUさんこの前パスタ失敗したけん、パスタがいいんじゃないやろか?リベンジという意味も含めて。」

「いや・・別にパスタじゃなくてもいいんですが・・。」

せっかくだから和食が食いたかったり。

魚「じゃあ簡単に作れるパスタと・・あとなんか作りましょ♪」

ぶりっこめかした声としゃべり方で、彼女は手際よく野菜をカゴに突っ込んでいく。

ちょっとしたギャップが可愛らしい。

魚「あっ!鯛が安いけん、これでアクアパッツア作っちゃいましょ!」

「え?アクア・・?なんかの魔法?水属性の・・。」

聞きなれない横文字に戸惑う。

魚「えっと・・魚のワイン煮みたいな感じかな。白ワインおうちにあります?あとコンソメ・・。」

「いや・・そんな洒落たものは我が家には・・。」

パパッと作れる簡単料理を教えてくれるって話だったが、これって簡単に作れる料理なの?

魚「よし白ワインゲット♪余った分は飲みましょ!あと赤ワイン・・。」

「赤ワインも使うの?」

魚「赤は普通に飲みますw今日はワインデーですね♪」

ただの陽気な酒のみじゃねーか!んでパスタに使う鶏肉もカゴに入れる。

魚「あっローストビーフ美味しそう!しかも安い!ぽい!」

これ惣菜じゃねーか!!

それでも二人で行くスーパーは結構楽しいのよね。

店員「4,000円になりまーす!」

普通に高えじゃねーか!絶対ワインが原因じゃねーか!

いろいろと脳内で彼女にツッコミながらも買い物は終了。

自転車の彼女と並走しながら家路につく。

「ここ俺んち!なんもないけど寛いでてって・・。」

魚「お邪魔しまーす!」

「ここがキッチンだよ。」

魚「じゃあさっそく作りますか!お腹へっちゃいました・・。」

魚「えっと包丁は・・鍋は・・フライパンは・・嘘・・これだけ?」

「普段、一人前しか作らないので・・さーせん。」

フライパン一つと鍋が二つじゃダメなの?

魚「アクアパッツァ作ったら、パスタゆでられない・・どうしよう・・。」

「・・・・(ちくしょうパッツァパッツァうるさいぜ・・この際ピッツァ頼めばいいじゃん。)」

魚「えーと。えーと・・。よし!ワイン飲みながら一品ずつ作りましょ。」

とりあえずワインを開けて乾杯。

キッチンドリンカー万歳!

魚女は手際よくローストビーフのサラダを作る。お!うまし!

魚「とりあえずアクアパッツア作りますんで。」

トントントントン!

オリーブオイルでニンニクやら鯛やらアサリやらミニトマトやら野菜やらを炒めて、・・白ワインとコンソメと水を入れて煮る。

魚「ね!簡単でしょ?後は待つだけばい♪」

彼女の手際が良すぎて何がなんやら・・。待っている間の前菜でワインが進む。

狭いキッチンで、うっかり触れ合ってしまう密着空間。

甘い香水に混じった彼女のメスの匂いに頭がクラクラしそうだ。

(これじゃあレシピも頭に入らんな・・。)

そんな感じでアクアパッツアが出来上がった。

アクアパッツァ

「こ、これがアクアパッツア・・黄金色に輝いてとる!」

魚「パスタは後で私が作るから座って食べましょう。」

あえなく料理教室終了・・。

さて・・アクアパッツアはどんなお味ですかね・・?

「パクー。」

!!!

う・・ま。

「なにこれうめえ!」

魚「でっしょ~!パンにも合うよ!」

「いやー!初めて食った!(実は二度目だった)うまうま!本場フランスの味や!」

魚「イタリアだけどねw気に入ってくれて良かった!じゃあ次はパスタ作るね!」

「はいいい!お待ちしてます!」

立ち上がり颯爽とキッチンに消えていく彼女。

「嫁にしたい。」

俺にはその後ろ姿がとてつもなくいい女に見えたのだった。

 

続く➡美味しいパスタ作ったお前。泊まってけば?