Facebook危険!二股が彼女にバレそうになった体験。
現在二人の彼女と二股生活継続中。
衛生女との付き合いは半年。新しい彼女の苺女とは1ヶ月が過ぎた。バレることもなくどちらとも上手く行っている。
逆にどちらの彼女にも優しく接することができている気がする。
とにかく俺のクズ度はもう一つレベルアップしたと言えるだろう。
ゴールデンウィーク中は苺女が仕事で、逆に衛生女(歯科衛生士)は連休。
二人の休みが被ることは、今のところ無いが、俺自信の自由時間はあまり無くなってしまった。
衛「最近あんまり出かけてないからどっか行きたい」
つーことでGWは衛生女とドライブである。
どこも混んでて、連休で宿の価格も高いので日帰りだ。
きっかけは初めてのスマホ購入
そして俺にとって大きな変化が訪れた。
「ちっす!iPhoneパイセン!」
今までのガラケーとおさらばして、新しくスマートフォン(iPhone)に変えたのだ。人生で初めてのスマートフォン。
初めて使った印象は「クソ使い辛い!」である。
アプリってなんや!なんやフリック入力って氏ねや!
「オイオイ・・スマホって想像以上にクソやがな・・。ガラケーのがいいがな・・。」
ガラケーではブラインドタッチで打てたはずのメールのメッセージ。時間にして10秒で打てた文字も30秒はかかる。
『Facebook』『LINE』アプリ入れてみた。
頭の固い俺は、「アプリ(アプリケーションソフトウェア)」という呼び方もなぜか馴染めず、
「これまでソフトとかソフトウェアとか言ってたのに、なんだよアプリって!オシャレか!」と老害っぷりを発揮していた。
ファミコン世代の僕ちゃんからすれば「ソフト」のほうがしっくりくるのである。
「Facebookやってないと?」
「LINEのID教えてくださいよ。」
スマホに変えた事を友人に知らせると、すぐにそんなメッセージが届いた。
(LINE?Facebook?)
噂では聞いていたが、それが何かはよく解っていなかった。
(日頃出会い系だのSNSだのを評価しているわりに、ボクって遅れてる人間だったんだ・・。)
だから自然と、興味が出て来るわけだ。「LINE」や「Facebook」に。
LINEが便利すぎるけど、彼女に見せたら一発アウト。
まずはLINEを入れてみた。
時代から取り残されていた俺が、新しく初めた『LINE』というメッセージアプリはとても便利だった。
これまではメールBOX内にバラバラに届くメールも、『チャット形式』で届くわけである。
しかも相手ごとのメッセージ履歴を一覧で見ることができる。
(ああ・・便利。)
これまでのようにメールボックス内で管理しなくていいのは大助かりだ。メールの内容も一つづつ見直さなくても良くなった。
今でこそ当たり前になったLINEのチャット機能だが、この頃は便利すぎて目から鱗だったわけである。
だが懸念も大きい。例えば、
- 女の子とのメッセージの一覧が表示される。
- チャットの内容がまとめて見れてしまう。
- メッセージが届くたびにスマホ画面上に通知が表示される。
女「ちょっとLINE見せてみw」
そんなセリフがきっかけで、簡単に浮気が彼女にバレる可能性が高い。
俺はLINEってヤツの利便性の高さに、将来起こりうるかもしれない身の危険を感じた。
でも、そこらへんはLINEの設定次第でなんとかなりそうだ。
ということでLINEを導入して、一番最初に学んだのが『通知のオフ』と『素早いメッセージの消し方』だった。
しかし、Facebookはもっとヤバい代物だったのだ。
浮気発見器?Facebookに手を出してしまう。
苺「そういえば・・YU君ってFacebookしとると?」
ある日彼女が言った。
「うんにゃ?やってないけど、最近良く耳にするよね?どういうヤツ?」
苺「うーんと・・日記みたいな・・?その日あった出来事を載せたり、情報を発信したり・・友達の投稿にいいねしたり・・今の友達だけじゃなくて、昔の友達とうっかり繋がったりもできるよ。例えば高校の友達とか。」
「ほう・・個人ブログみたいなヤツかな?昔の友達とな・・どうやって・・?」
彼女がくれる『ヒント』に少しそそられる。
苺「まあまあ・・いいからとりあえずダウンロードしてみw 百聞は一見にしかずとか言うじゃない?ほれほれ・・私が入れてあげよっか?」
そう言って苺女は俺のスマホを奪おうとする。
「・・ちょっと待って自分で入れるから。」
ヒヤヒヤするじゃねえか!
俺はその場でうっかりFacebookをインストールしてしまった。
理由は「なんとなく流行りに乗ってるっぽいから?」という日本人特有のク〇習性である。
その時俺は知らなかった・・Facebookが浮気発見器のク○アプリだと知らずに・・。
遊び人の男・・特に出会い系をたしなむ者として、Facebookは『ガチでヤバい存在』だったのである。
個人情報丸見え。Facebookがヤバい。
Facebookのダウンロードが終了し、スマホの画面の中に青いアプリアイコンが追加された。
「おお・・最近良く目にするヤツじゃねえか・・んでどうやって始めるんだ・・。」
苺「最初は誕生日とか住んでる地域とか、通ってた学校とか・・とりあえずYUちゃんのプロフィールを作るんよ。」
「え?なにそれ面倒くさい。」
苺「私がやってあげよっか?w・・ほれ貸してw」
スマホは断固として渡さん!
「いやいいっす・・。てか俺の言ってた学校とか知らんやろw」
ということで流れに沿って自分のプロフィールを作っていく。
出会い系という匿名のコミュニティに慣れ親しんできた俺は、公の場に自分の正体を明かすのには抵抗がある。
晒したくないものは、できるだけ晒さないスタイル。
「よし・・こんなもんか・・。」
当たり前だが始めの友達はゼロである。
「知り合いかも?」に何人か表示されるが、ほとんどが知らない人だった。
Facebookと言えど、あまり正確では無いのかもしれない。
「ふふっ・・全然知らんヤツばっかりや・・昔の友達とか出て来ないじゃん!Facebookの精度も大したことねえな・・。」
苺「そこは連絡先で探すと良いよ。」
「??どういう事すか?」
苺「YUちゃんが電話番号をアドレス帳に登録してる人とか出て来るから、たしかその逆でYUちゃんの番号知ってる人も表示されたと思う。」
(それって身バレしまくるってこと?)
俺は薄々感じ初めた。
このアプリはちょっとヤバいんないだろうか?
「あ、後で探しとこかな?今日はもう遅いし・・。眠いし・・。なんか眠いし・・。」
苺「よし、まずは私がYUちゃんの最初の友達になってあげよう。」
彼女がスマホを操作すると、スグに俺に友達リクエストが届く。
「え?え?なんで解ったの?」
苺「名前で検索したと♡」
「ファー!?そんなことも可能なのかい?」
まるでいきなり未来の世界に飛んできた浦島太郎の気分である。
とにかく最初の『友達』はだった。
とりあえず彼女のプロフィールを見ていく。誕生日はいついつの何歳で、どの高校を出て、どんな会社で働いているのか・・。
そしてどんな友達や知り合いがいるのか・・個人情報が一目瞭然でござる。
(ここまで解っちゃうの?・・・恐るべしFacebook!)
ショックで俺は、既に白目を剥いていた。
そして彼女のタイムラインの投稿が表示される。
彼氏とのデートをタイムラインにさらす彼女。見られる恐怖。
最近の投稿は、大名にあるカフェのラテアートのくまさんの絵だった。
こうやって下へスクロールしていくと、どんどん彼女の日常がわかるということか・・。
そして次に表示されたのが、
「彼と一緒に雲仙温泉行ってきました!誕生日お祝いしてもらった♡」
そのコメントと共に彼女が浴衣姿で満面の笑みになりながら写真に映っている。
「こ、これってこの前の誕生日旅行のヤツ?」
苺「うん。そうだけど?」
彼女は嬉しそうに言う。
「このグットマークは?」
苺「私の投稿見ていいね押してくれたら、そのいいね数が表示されるの。ちなみに誰がいいねしてくれたかもわかるよ。」
たくさんのいいねが着いている。
彼女は彼氏とのデートをFacebookで晒していた。
つまり、自分の知らない所で俺は多くの人の目に触れていたのだ。
俺は恐怖を覚えて、その日はFacebookをそっと閉じたまま開かなかった。
良いところもある。「懐かしい顔を発見」
苺「じゃあYUちゃん仕事に行ってくるね!」
翌日、朝ごはんを食べて、彼女は仕事に向かった。
苺女と会う日はウチによく泊まるようになった。
週に二回、多い時は三回。
泊まる時は彼女が手料理を振る舞ってくれるので、デートするよりも出費は少ない。
「もしかすると・・そのうち同棲とかもあるのかな・・?」
付き合ってまだ1ヶ月ほどだが、二人の生活は随分馴染んだものになっていた。
だからこそトラブルは避けなければならない。
俺はソファに寝転ぶと、スマホのロックを外す。
そして悪魔のアプリ、Facebookを恐る恐る開いた。
あれ・・?昨日よりも「知り合いかも?」の人数が増えている。
「えっと・・たしか連絡先で友達探せるんだっけ?」
俺はヤバいアプリとわかりつつも、電話帳を同期させてどんな人が表示されるのかチェックしてみることにした。
ズラッと一気に増えたメンバーはやっぱり女性が多い。しかも地域が全国規模だ。
見に覚えのない名前ばかりで、イマイチ身に覚えがない。(連絡先だけ交換して会っていない子も多い?)
「うーん。やっぱり怖いわ・・このアプリ」
とりあえず、わかる範囲で地元の男友達や、福岡の男友達にリクエストを送っていく。
「あれ?この子・・もしかして・・?」
表示されるプロフィールをチェックしていくと、思わぬ女の子に繋がったりする。
北海道のキャバ嬢。沖縄でアポしたシングルマザー。大阪のショップ店員。
(・・懐かしい。)
面識のある女性のうち何人かが既に結婚していた。中には玉の輿にのっている子もいた。
そして、宮城県で出会った女の子が画面に表示される。
2011年3月の東日本大震災によって東北地方は大被害を受けた。
あれから彼女との連絡は途絶えていた。
(もしかしたら・・震災に巻き込まれて・・?)
最悪の状況を考え、ずっと引きずっていた。
「生きてたんや!良かった!・・本当に良かった。」
震災後、結婚して今は東京にいるらしい。実は結構なお嬢さんでビックリした。
俺は懐かしい彼女達にも友達リクエストを送っておいた。
リクエストをスルーされることもあったが、多くの子が友達になってくれた。
中にはちゃんと覚えてくれていて、「久しぶり」とメッセージをくれる人もいた。
「Facebookってすげえな!良いところあるやん!」
過去の女性達を久しぶりに見ることが出来て、そして彼女達いまどんな生活をしているのか、欠片だけでも知ることが出来て俺はなんだか嬉しかった。
女癖が悪いヤツはFacebookするな
「YUTAROさんが〇〇さんと友達になりました。」
嘘・・友達になったのも、他の誰かにわかっちゃうの?
ほがらかな雰囲気もつかの間、血の気がサーッと引いていく・・。
ザッカーバーグよ・・なんでこんな仕様にした!
(俺・・女の子とばっかり友達になってるやん・・。これって彼女にバレたらマズい・・。)
帳尻をあわせるため、たいして仲良くもない男友達に友達リクエストを送りまくった。
(これでバランス的に大丈夫かしら?)
何が大丈夫なのかよくわからないが、その時は大丈夫な気がしたんだ。
「知り合いかも?」にもう一人の彼女出てきて驚愕!
そして・・連絡先からの友達探しも終盤になろうという頃。
リストに見覚えのある顔が表示される・・そう・・毎週のように会っている顔だ。
ビールグラスを片手に微笑む彼女の顔。
これは・・多分少し前に二人で行った店だ。
「え、え?衛生女?」
そう二股中の「もう一人の彼女」もまたFacebookの使い手だったのだ。
「あーあー!!」
空中に発せられる言葉は、完全に正気を失っていた。
俺は、口から霊魂が飛び出していくような感覚に襲われる。
二股や浮気がバレるの時間の問題だ
まさかもう一人の彼女(衛生女)までFacebookをやっていたとは・・。
Facebookのシェアを考えればこうなることも想像できたはず。リスク管理がおろそかだった。
そして福岡は狭い。二人の彼女がいつ繋がるかわからない。
片方は「彼氏と温泉行ってきた」と投稿しちゃうタイプの女。
今回、俺の顔は投稿されていなかったが、一緒に写っている写真なんぞ載せられようものなら、二股がバレるのは時間の問題だ。
「な、何か手はないのか・・。」
一番は二股を止めることだが、地域は違えども「いろいろあった(体の関係とか)」女性達とも友達になってしまった。
それに福岡の女友達からも、いずれ友達リクエストが届くかもしれない。
「ヤベえ・・お腹痛くなってきた。こんな時はどうしたらいい?」
俺はトイレに駆け込み思考にふける。
遊び人の男は「Facebookやらない」が解決策
「イケメン遊び人の彼なら解決策をしってるかも?」
俺はイケメンの男友達「イケ男」に電話をかけることにした。俺なんかじゃ足元にも及ばない程の遊び人だ。
イケ男が出て来る話⇨「ゲス1「女二人で・・」出会い系で久しぶりのコンパ的なアポ」
俺は出会い系がなければ、ただのオッサンだが、彼はリアルでモテまくっている御仁。いつも違う女を連れている。
きっとなにか良い解決策を持っているに違いない。
コールが鳴る。
イケ「あっYUさんお久しぶりです。どうしたんですか?朝っぱらから。」
「あどでーぼぐねーいまふたまたしでるのー!」
イケ「アハハ!日村のモノマネ全然似てないっすね!いま二股してるんですか!?なるほどそりゃ凄い!」
下衆な報告ですら、爽やかに受け止める当たり、彼の百戦錬磨っぷりがわかる。
「あの・・ちょっと聞きたいんだけど・・イケ男ってFacebookしてる?」
イケ「いや・・俺はやってないです。」
「・・なんで?」
イケ「なんかイイねとか、わざわざ押すの面倒じゃないですか?相手の投稿チェックするのに時間かかるし・・人の生活っぷり気にしてるよりも、自分の時間が大事じゃないですか・・。」
何それ・・かっこいい言い草。本当のリア充は人の投稿なんて気にもしないってか!
モテ男は基本『電話』を使うらしい。
ちなみにイケ男は現在もFacebook使っていない。
LINEも最近になるまでインストールしなかった。
理由を聞いたら、
「電話が一番早いし。確実ですから。しかも内容がデータに残らないw」
と遊び人男らしい返事が帰ってきた。彼のテクニックは参考になる。
浮気、不倫が見つかって修羅場になってる人多数
「ちょっと意見聞きたいんだけど・・俺、最近Facebook始めてさあ・・ちなみに彼女が二人ともFacebookやってるんだけど・・これってヤバいかなあ?」
俺は男らしいイケ男に女々しい質問を投げかける。
イケ「いやそれ絶対にヤバいっすよ!?危険度高いです。」
即答である。
イケ「僕の先輩もFacebookで既婚者ってことがバレてたし、僕の同級生も浮気相手とUSJ行ったのがバレて修羅場だったみたいですw」
「なにそれ恐怖。」
イケ「結婚してるのが、浮気相手にバレちゃったりとかw」
「あわわ。」
イケ「危機感とか抵抗なしに投稿しまくってる人も結構いますよ?破滅願望でもあるアホなのかとw」
「そんなにヤバいものなの?」
彼の話を聞いて、背筋が寒くなる。
タグ付けという悪魔のシステム
イケ「聞いた所によると、僕の先輩は不倫相手にFacebookのプロフィールを細かくチェックされてバレたみたいです。同じ年のヤツはタイムラインの投稿にタグ付けされてバレたみたいですねえ。」
「え?そんなにバレてんの?タ、タグ付け?」
イケ「誰とドコに一緒に行ったとかFacebookの友達同士で載せあえるんですよ。」
「なにその悪魔のシステム・・」
そんな投稿を発見されたら「いやいや他人の空似っすよ!」という言い訳も聞かない。
イケ「付き合ってる相手が一人だけなら良いですけど、二股かけてて彼女さんがどっちもFacebookやってるなら絶対止めたほうが良いですよ!YUさんはとにかくFacebookやったらダメ!ゼッタイ!」
イケ男は真剣にその危険度を伝えてくれる。いいヤツだ。
「・・相談に載ってくれてありがとう。」
イケ「はい。また一緒に飲みに行きましょう!」
なんて頼りになるクズなんだろうか・・同じクズでも彼は次元が違う。
女友達(ビッチ)の意見が開き直ってる
フーっと深いため息を吐くと、俺はもう一人の友人に電話をかけた。
ビッチな女友達『ビチ女』である。一応女性の意見も聞いておこう。
ビチ女はまだ20代半ばだが、いろいろと人生経験が豊富な女である。(わけあって無職)
彼女とはたまに会って、男とのろくでもない話しを聞かされたり、電話で近況報告をする仲だ。
ビチ女は高学歴にもかかわらず、浮気、不倫、スワッピングなど一通りこなしている。
セフレ的な男はたくさんいるが、なぜか彼氏が出来ない。
ビチ女とのお話⇨ハッピーメールで割り切り?業者?少し変わった女の子
そして彼女はそれだけ遊んでいるのにFacebookを使っている。
(・・何かヒントをくれるかもしれない。持つべきものはクズの友達だ。)
ビチ「もしもし?YUちゃん久しぶり~☆」
低いかすれた声で彼女は言う。
「あっごめん・・寝てた?」
ビチ「全然いいよ。どうしたの?」
「あのさ・・ビチ女ってFacebookやってるやん?俺も始めたんだけど・・」
ビチ「おお!友達になろうよ~!でもわざわざ電話で?」
「緊急事態なんや聞いてくれ!」
Facebookで会える?浮気相手を探す強者もいる。
「Facebook始めたのは良いんだけど・・ここって使ってるとやっぱり浮気ってバレる?」
ビチ「ああーバレるって言うね。でも知り合いの既婚者男性はFacebookガンガンやってるわ。なんでもFacebookのこと不倫製造機とか浮気製造機って呼んでたw」
「え?不倫製造機?どういうこと?」
ビチ「あーなんかね。昔知り合った女とか関係あった子に友達申請とか送りまくって会ったりしてるんだって。他の友達も似たような事してるって。ク〇だよねえw」
(そういう使い方もあるのか・・。確かに久しぶりに連絡が取れた女の子にアプローチするのもアリかもしれない・・。違う違う!今はそれどころじゃない。)
それにしても・・ビチ女・・。キミの周りクズ率高すぎるやろ。
「でもそんな事したら奥さんにバレるやん?」
ビチ「うーんバレてるんじゃない?奥さん諦めてるとか?」
・・ぶっ飛んでないとできねえわ。
タイムラインに載せない女を探せ。
「さすがにそれはないでしょ?慰謝料案件じゃないですか?」
ビチ「確かに・・なんかうまいやり方があるのかも?まあ私の周りとか男性と飲んでてもタグ付けとかしないかなあ・・あと相手の写真も撮らない。載せる時はあらかじめ許可もらうかな?」
「え?なんで?」
ビチ「だって中には結婚してる人もいるし、もしかしたらトラブルになるかも知れないから。ほらスポーツ選手と飲む時は、奥さんとか、現地妻的な女との関係もあるでしょ?そこらへんは女のマナーってヤツ?」
「おま!スポーツ選手と飲んでんの?」
ビチ「福岡では良くある事よw」
これまた次元の違う人間が一人。つまりタイムラインに載せない便利な女を探せということか。
「キミ・・やっぱり感覚が愛人目線やなw開き直ってるっていうか。」
ビチ「そう?」
「でも、彼氏が出来てどっか行ったら投稿しちゃったり、二人で撮った写真載せてみたくなっちゃったりしない?」
ビチ「ああ・・あるかも?でも彼氏だったらね。」
「ありがとう・・参考になりました。(全くならんかった)」
ビチ「あっ!YUちゃん。今度コンパしようよ。この前言ってたイケメン連れてきてよ。」
イケメン=イケ男のことである。さっきまで電話してたヤツである。
うーん・・この二人を会わせたらちょっと面白いことになりそうだ。
「おう・・近いうちしようぜ。」
ビチ「うん。楽しみにしてるね。早めに言ってくれたら都合合わせるから。」
電話が終わる。
「結論!Facebookは俺には使いこなせない!」
浮気相手を探すという使い方がちょっと気になるけど・・。
それよりも長生きしたい。俺はFacebookをやめる決意をするのだった。
三日でFacebook退会しました。
Facebookをインストールした3日後、俺は退会(アカウント停止)した。
その間、不自然にならないように、男性陣の友達にばかり、いいねを送ったりもしたわけである。
福岡人は目立ちたがり屋が多いため、タイムラインがとても忙しい。
いつもどこかで誰かがパーティのようなものに参加し、大人数で写真に収まっている。
友達の数が数百人もいる人は、いいねの数がめちゃくちゃ多い。
それを俺の友達の誰かが「いいね」するせいで、凄い勢いで投稿が流れて行く。
滅多に投稿しない名古屋の友達に比べると、雲泥の差だ。
こんな所で県民性の違いを感じるとは・・。
だが、この投稿スピードの速さは、逆に二股や浮気を隠してくれるのかもしれない。
いや、浮気発見器になるともいえる。
辞めた理由を考える。
後は『辞めた理由』を考えなければ・・。三日で辞めたのは不自然だからだ。
既にコメントで意見が上がっていたが、
- 携帯が壊れて使えなくなった。
- ログアウトしたらパスワードを忘れてログイン出来ない。
など、いろいろ考えた。
1番は辻褄合わせに、マジでスマホを壊さないといけないので、今なら2番を採用したい所だ。
結局、
「マメじゃないからいいねするとか疲れるわ。俺には合わない。お前と遊びに行く時間に使ったほうがいいわ。」
というイケメンな言い訳を採用する。
とりあえず辞める時、苺女には、そう伝えておいた。
苺「まあ確かにちょっと面倒かも・・私も始めた頃はずっとFacebook見てたしね。今は一日に一回チェックするくらいだけど。私もあんまり見ないようにするね。」
と理解を示してくれた。
「お前と遊びに行く時間使ったほうがいい。」
と言われたのが嬉しかったらしい。そして『おだて』に乗りやすい若さがなんとも可愛い。
もう一人の彼女と会う日がやって来る。
これで一件落着かと思った。甘かった。
衛生女はSNSにのめり込むキャラじゃない。そもそもFacebookで友達になっていないし、
きっと俺がFacebookを始めたことも気づいていないはずだ。
日曜日。彼女に会う日がやって来た。今日は衛生女の家に行く事になっている。
彼女は月曜日が仕事なので、日曜日に会う時は俺の家よりも彼女の家で過ごす。
夕方に彼女と待ち合わせ合流する。俺たちは適当な居酒屋に入った。
「うっす!おつかれ!」いつもの通りビールで乾杯した。
つまみを頼んで、他愛もない話しで杯を重ねた。
勤め先の歯医者の院長に苛ついているらしく、その愚痴が多い。
ここ最近の彼女は、ちょっとネガティブ思考に陥っていた。
「そんなに眉間に皺よせよったら取れんくなるばい。」
衛「もう!憎たらしいこと言わんと!」
ケンカには発展しないが火種はくすぶっていた。
「・・ビールのおかわり頼む?」
衛「うん・・ごめんね。話題を変えるね。」
衛「あっそういえばYU君って・・最近Facebook始めたでしょ?」
彼女は居酒屋のメニューを見ながら、確かにそう言った。
結局、Facebookやってたのバレてた
「Facebook?ああ・・うん。」
突然の事に戸惑ってしまい、声がうわずる。Facebookやっていたのはバレていた。
衛「友達申請来て無いんだけど・・あの~私、彼女なんですけど?」
再び彼女の眉間にぐうっと皺が寄る。
「いや・・性に合わないと思ってスグ辞めちゃったんよ。・・もしかして衛生女もFacebookやってた?」
衛「ふーん・・。」
見透かすような表情で彼女は言う。
「な、なにか言いたいことでも?」
衛「他の女の子とはたくさん友達になってるのに?」
しっかりとチェックが入っている。なんで知ってんの?
「あ・・ああー。たぶん連絡先から上から順に申請してって途中で面倒になったからかな?あはは。」
白々しい嘘だが、それなりに上手くつけたとは思った。
衛「でも普通、彼女がFacebookやってるか真っ先に調べてみたり、直接伝えたりしない?・・私だったらするけどなあ・・。」
あれ?ちょっと雲行きが怪しい。
「飲みの席でインストールしたから、酔っ払ってて頭が回らなかったのです。」
ヤバい・・ボロが出そうだ。
細かく揺れる俺の目を、怪しそうに見つめる。
彼女に浮気を疑われる。女の勘怖し!
衛「ふーん・・。あのさ・・YU君浮気とかしてないよね?」
「すっ酢!するわけ無いじゃん!」
動じているのがバレバレの最低レベルの回答だ。
衛「なんか動じてない?w」
彼女は笑いながら言うものの顔は完全に笑ってない。
衛「・・怒らないから浮気してたら言ってみ?」
「いやいや・・冤罪ですよ。」
衛「怪しい・・。すこぶる怪しい。」
アカン・・動揺を抑えられない。
もともとあがり症の俺は、一度『スイッチ』が入ってしまうとなかなか修正が効かないのだ。
せめて・・なんとかして矛先を変えなければ・・。
「ごめん!実は・・。」
衛「・・なに?」
「友達に誘われて飲み会と言う名のコンパに言った。すまぬ!(嘘)」
衛「ふーん。何も無かった?」
じっと彼女は俺の目をみる。俺の細い目には何が見えるのだろうか?
「・・もちろん・・」
衛「ふーん。今回は信じてあげる。でも私もクラブに遊びに行く。」
「いや・・それはちょっと。危ないよ?クラブとか・・。」
衛「大丈夫。きっと何も無いから。」
(あわわ・・。)
俺は帽子の中で汗が吹き出していくのがわかった。
これが女の勘というやつか。彼女はきっと確信に近いものを感じていたに違いない。
今回は決定打にはならなかったようだが、まだまだ油断ならない。
その後も彼女は拗ねた素振りを見せていたが、なんとか軌道修正し取り繕うことができた。(この日のエッチはおあずけ)
二股のクズ道は続くのだ。