浮気したい!快楽主義者のボクはまた出会い系に手を出した

俺には愛する恋人がいる。顔もそこそこ美人だ。幸せで平凡な恋愛に何の文句があるのだろうか。だけど、俺の心はムズムズしていた。

「女遊びがしたくなっている・・だと?」ああ、いつもの悪い虫がうごめきはじめたのだ。これはもう中毒である。

恋人とは順調。だけど刺激が欲しい。

2月も終盤に差し掛かり、あともう少しで春が来る。だけど、この季節、福岡の空気は酷い。

中国から飛んでくる黄砂とPM2.5、そして繁盛期に入ったスギ花粉とで、福岡の空は常にスモークがかかって嫌な色になる。

車なんて外に置いておけば一気に汚れてしまう。とにかく洗っても洗ってもキリがない。

(・・チクショウめ。)

だからしばらくの間、洗車するのは諦めることにした。

 

ちなみに恋人の衛生女とは上手くいっている。

休日になると彼女はルミエール(福岡にある激安スーパー)で食材を買ってきて、俺に料理を作ってくれる。

最初はカレーなど簡単なものだったが、今はシチューや焼き魚など簡単なものになっている。

まだクックパッド先輩のお世話になっているけれど、分量通りに作るので味は悪くない。

 

先週は「バレンタイン旅行」と称して二人で湯布院まで温泉に行ってきた。

札幌に住んでいた頃以来のガチな雪道に戸惑ったが、久しぶりに入る雪見風呂は最高だった。

 

そんなこんなで2月は無事に終わろうと・・していたわけである。

 

「平和や・・ピースや。・・ピースと言ったらタバコ!タバコと言ったら燃える!燃えると言ったら・・ヨガファイア!」

平和すぎて一人トイレに座りながらマジカルバナナ調の連想ゲームを繰り広げる始末である。

平凡な日常はいい。だけど俺の緊張感をグニャグニャに柔らかくしてしまう。

(・・刺激が欲しい。)

花粉症ではございません。浮気症です。

「無性に女の子と遊びたい・・彼女じゃない女と遊びたい。」

最近は脳内でそんな事ばかり呟いている。

ムズムズする。鼻の中も、目の中も、頭の中も。俺は花粉症ではない。浮気症なのだ。

 

(な、なんだ・・手が勝手に・・。)

 

俺は携帯の「お気に入りリスト」からいつもの出会い系サイトへとアクセスを開始した。

この行動がどんな結果を招くのか・・俺はまだ知らない。

そこにある未来は、もしかすると危険な結果を招くのかもしれない。

女遊びが止められない。これは一種の中毒である。

彼女との恋愛に飽きているわけじゃない。これはもう一種の「中毒」なのだ。タバコのニコチン切れと一緒だ。

昔の俺は童貞をこじらせた気の小さい男だったけど、ある時期に突然開花した。

女性不信になった時期もあったが、これまで沢山の女性と関係を持ってきた。

だから女遊びをする事が一つの習慣になっていて、ふとした瞬間に発作が起きる。まさしく今日のように。

恋愛やセックスは男女を引き付ける強い力がある。知り合ってすぐ、付き合ってすぐ、セックス中は、脳からの快楽物質がバンバン出る。

タバコ同様に女遊びというヤツも一時的な快楽をもたらしてくれる。

しかし、美味しい部分だけを味わいすぎると、副作用も強い。

毎度毎度、その快楽とやらに身を任せ、足りなくなると渇望する。

俺もこんなクズになるとは思っていなかったし、なろうとも思っていなかった。

 

この気持ちが伝わる人は少ないかもしれないし、もし女性が見てたら大バッシングを食らうかもしれない。

しかし、中毒化した女遊びは「幸せな恋愛」では無くならなかった。

出会い系サイトで浮気相手を探すクズ。

俺はクズの習慣によって、出会い系サイトにアクセスし、携帯のボタンをポチポチとしていた。遊んでくれそうな女の子を探すために。

だが、この年になると脳も体も「面倒な作業」はしたがらない。

俺はメモ帳に入っている「メッセージリスト」なるものをコピーした。

これはファーストメッセージ(一番最初に送るとても重要なメッセージ)を女の子に効率的に相手に送るため、試行錯誤を加えて熟成させてきたものだ。

秘伝のタレもとい、「秘伝のメッセージ」の一部を変えて、女の子のメッセージ欄に貼り付けていく。

昔は一人一人メッセージを考えていたし、もちろんそのほうが女性からの反応は良い。

だけど、あの頃の純粋な自分にはもう戻れない。

こういう時の最強のツール。それが出会い系。

わずか10分ほどで、20人の女性ユーザーに俺の「クズメッセージ」が送られた。使ったポイントはたった千円である。

(なんと素晴らしい時代に生まれたことか・・。)

その作業を終えると、俺は少しだけ気が紛れた。

(俺・・何してんだろう・・。)

そして後悔が襲ってくる。とって付けたような罪悪感のお出ましだ。

俺は台所に行ってタバコを取り出した。カチカチと言う音の後にコンロから火が噴き出す。

 

ピロリロリン♪

 

「お!返信きた!おお!この女は狙い目の子だ!よっしゃよっしゃ!」

俺の口からフーッと吹き出された煙は、罪悪感と共に換気扇の中へと吸い込まれていった。

 

俺はタバコの火を消すとスグにメモ帳を開く。

そして、セカンドメッセージ用のリストからメッセージを選ぶとコピーして送信した。

女性と会うためには、メッセージのクオリティももちろん大事だが、スピードも重要視しなければならない。

できるだけ手数を増やして、早い段階で自分という人間を印象づけなければ、他の男性ライバル達に取られてしまう。

 

よく、「LINEやメールの返事はスグに返すとガツガツ感や必死さが伝わるから、少し時間をおいて送ったほうがいい。」

そんな事を言っているヤツがいるが、なぜそんな意味不明な駆け引きに、時間のムダ使いをするのだろうと思う。

むしろ良いじゃない。ガツガツ感や必死さが伝わったほうが。

それは「あなたとお話できて嬉しい。」という意思表示にも繋がるのだ。

そして、また新しい女に会ってしまう。

「最近TVでイチゴ狩りの特集やっててさ、イチゴ狩り行きたくなっちゃった!」

女「いいですねえイチゴ狩り!ちょうどシーズンだし!」

「よし!ここで一句読むわ。」

「キミと僕 一緒にいこうよ イチゴ狩り」

女「季語ないしw」

身の毛もよだつほどくだらない話を繰り広げ、「キミと僕」はいちご狩りに行くことになったのである。

俺はまた、新しい女に会いに行く。

大丈夫。相手は彼氏持ちの女だ。似た者同士でちょうどいい。

 

続く➡清楚系ビッチ?出会い系にいた彼氏持ち女を口説いてみる