こっちには三社参りという初詣ノルマがあるんだぜ!
スッキリした後は初詣である。
俺たちは家を出て最寄りの住吉神社へ向かうことになった。
正月も既に3日なのにまだどこも「もうで」ていないことに気が付く。
「衛生女って初詣どっか行った?」
衛「うん。行ったよ!地元の神社。だから後二つ行かなきゃ。」
「え?なんで?初詣ノルマとかあんの?」
衛「何言ってんの?三社参りだよ。神社を三つ参らないといけないの。」
「え?嘘。」
三社参りとは福岡に根付く「初詣スタイル」である。
由来ははっきりしないものの、神社を三つお参りするのだ。
福岡だけでなく、九州全土、中国地方の一部で根付いているようだ。
「んでも三社も参ったら神様とか怒らないかね?」
衛「え?なんで?たくさん行った方が喜ぶやん。」
「ほら神社によって祀ってある神様とか違うし・・あっちもこっちも行ってたら浮気になるんでない?」
衛「え?神様違うの?・・そんなこと考えたことなかったわ。」
こいつは・・アホなのか?
「そりゃ神社ごとに神様は違うっぺ。ほら弁天様とか女の神様だから、恋人を連れてくと怒って別れるというジンクスがあるとか聞いたことがある。」
衛「え?・・なにそれ怖い。」
「日本神話とか見ると、神様全員が仲良かったわけじゃないじゃないし。」
古事記とか日本書紀の日本神話とか見ると、結構ぶっとんでて面白い。
衛「うーん。難しい話はわからん。」
「浮気は不味いかもって話。でもそやな・・神様の気持ちなんてわからんな。」
衛「浮気したいの?」
「いや・・そうじゃなくてw なんでそうなる?」
話が明後日の方向へ走りだしそうな頃、俺たちは住吉神社に到着。
福岡市博多区にある住吉神社は大阪の住吉大社・下関の住吉神社とともに「三大住吉」の1つに数えられる。
また全ての住吉神社の始源とする説があるらしい。
住吉神社の主祭神は、
- 底筒男命
- 中筒男命
- 表筒男命
配祀神は、
- 天照皇大神 (あまてらすすめおおかみ)
- 神功皇后 (じんぐうこうごう)
ということで、天照皇大神と神功皇后以外は読めんレベル。
ちなみに神功皇后は福岡の神社で良く祀られている「最強」の皇后様。めちゃめちゃ強くて朝鮮半島まで攻めて降伏させとる。
幸い境内はそれほど混んでおらず、すんなりとお参りが出来た。
50円玉を賽銭箱に放り込み、目をつむって手を合わせる
(今年も去年に引き続き○○でありますように。)
50円分の願いはどの程度返ってくるのだろうか?
「何お願いしたん?」
衛「ふふっ!それは秘密だし。」
「お前・・なんかベタやなあ。」
衛「うるさい!」
「お!おみくじ大吉や!」
新しい一年が始まる。長く感じるだろうか?短くも太い年になるだろうか?
ちなみに俺は結局1社しか回らなかったが、衛生女は無事「三社のノルマ」を達成したようだ。
そして2月・・。俺はさっそくしで「やらかして」しまうのだった。