4ヶ月のメール期間、ようやく彼女に会えました。
YUTAROの車に向かって歩いてくる女が一人。それが百合子だった。
身長が高く、肉付きのいい体付きはグラマーな印象だ。
「私、太っちゃったから、前は痩せてたの。」以前彼女はそう言った。
出会い系なら地雷臭が存分にする発言だ。間違いなくデブがやってくると思った。
だが、彼女の場合は太っているわけではなく、ムチムチっとしたボディの「深キョン」系だった。
もともとスタイルがいいので、少しくらい肉がついてほうがよりセクシーに見える。
彼女から何度かもらったほぼ裸の写真を思い出す。あの大きな胸や肉付きのいい尻がこちらに向かっている。とうとう現実の世界で拝むことができるのだろうか?
ラブサで知り合って、4ヶ月。ようやく百合子に会うことができたのだ。
いきなりのキス、既に恋人関係なの?
百合子が車に乗り込んだ。その仕草は20歳とは思えないほど落ち着いていて、その顔立ちはとても洗練されて綺麗だった。
芸能人で例えると誰だろう?武井咲をもう少しキツめのヤンキー顔にした感じだろうか?
先日の別府の洗礼に心は折れそうになったけれど、神は俺を見捨ててはいなかった。
百「YUちゃん迎えに来てくれてありがとう!やっと会えた。名古屋から長距離運転大変やったやろ?」
「全然問題なしでっせ!そんなん高速でスイーよ!」
百「ありがとう!じゃあお疲れ様のチュウ!」
少し微笑みながら百合子は唇を尖らせる。
「は?いきなり?」
百「え?ダメと?」
いきなり美人から接吻の申し出を受けた。俺の頭は一瞬こんがらがってしまったが、目の前のご馳走に手を出さないわけにはいかない。
俺は彼女とキスを交わした。甘い、いい匂いがする。
会う前のメールだけの段階で恋人同士のように盛り上がることはあるが、いざ現実となると話は別だ。
あれ?メールではあんなに盛り上がったのに・・と「イチャイチャモード」はリセットされることがある。
しかし、純粋で若い百合子にとって、その境界線は曖昧なのだろう。
どうやら俺たちは既に「恋人同士」のような関係になっているらしかった。なんとも情熱的な女だ。少し変わっているけれども。
でも、そんな純粋でまっすぐな彼女の気持ちが嬉しかった。
田川は狭いから・・下関の海響館までドライブ
前もって、下関にドライブすることになっている。
百「田川には遊ぶところも少ないし、知り合いに会いそうだから、どっか行きたいな。」という百合子の希望だ。
下関には行ったことがないらしいので、海響館という水族館に行くことにした。
「よし出発するぞ!シートベルトしてね!ピーピー鳴るから。」
百「お願いします~。でもその前にチュウ・・」
なんだろう・・すごく楽しい。俺はすっかり舞い上がってしまっていた。
下関の海響館まで幾度となくキスをした。信号が赤になるのが待ち遠しい。
なぜか、人生で初めて彼女ができた時のことを思い出した。あの頃の俺はとても純粋だったなあ・・。
突然に舞い降りてきた幸せに俺の口元は緩みっぱなしである。
「このまま下関あたりにお泊りですな!」
百「Σ(゚∀゚ノ)ノキャー」
しかし、そんな「幸せタイム」に異変が訪れようとしていた。