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マリノアでクルーザーを見ながら昼食デート

マリノアシティ到着。アウトレットを楽しむ前に昼飯

バスに揺られること約1時間。俺たちはマリノアシティに到着した。

日曜日ということもあってか、デートを楽しむカップルや家族連れで賑わっている。

駐車場も混んでいるようで、バスで来てよかったと思った。(愛車よスマヌ)

「お、俺たちも手をつなごうか?」

百「うん(笑)」

久方ぶりに百合子の細長い指が俺に絡む。俺はキュッと少しだけ力を入れる。応じるように彼女もキュッと握り返した。

よくよく考えると、福岡に越してきて初めてデートらしいデート。これまでの居酒屋だけとは違う。

 

俺たちは腹が減った・・ということでさっそく昼食を取ることにした。

百「お!観覧車!乗りたいばい!」

「乗っちゃダメ・・」

百「なんでよ?」

「なんか乗ったら別れるらしいよ。」

百「マジで?でもウチら付き合ってないやんw」

嫌味に百合子が言う。

「それもそうだね・・。でもさ・・。いやなんでもない。さてご飯はどこで食べようか?和食?中華、イタリアン?」

大型アウトレットモールといえど、そんなに多くの飲食店が入っているわけではない。

百「えーと・・じゃあイタリアン!」

おお・・さすがに若い女子だ。イタ飯好きである。

ちなみに速水もこみちが「Moco’sキッチン」で料理に大量のオリーブオイルをかけ始めたのもこの頃である。

彼女と手をつなぎながら二階へ、そこにイタリアンレストラン「インフェルノ」が存在する。

ファミリー層向けのお店が多いマリノアシティの中でこの店とお隣の中華料理屋はちょっとオシャレである。

「すいません。二人なんですけど入れます?予約してなんですけど・・。」

アウトレットのレストランを予約するやつはあまりいない。いつものクセが出てしまった。

店員「テラス席なら空いておりますが~」

「じゃあそのテラス席で。」

これが大当たりだった。

案内されたテラス席から見下ろすマリーナ。(漁港だったらすいません。)

クルーザーやヨット達が整然と連なっている。吹き付ける潮風も爽快だ。(でも冬は地獄やな)

「何注文すると?」

百「じゃあ・・このパスタランチがいいかな。」

「ワインでも飲む?車じゃないしw」

百「昼間っから?」

「昼間だからこそ。なんか特別感あるやん?」

ということでグラスワインも注文。二人は上品にグラスを重ねた。

「くうう・・うめえ!でも酔っぱらうな」

昼間っからの酒は格別にうまい。

百「これから買い物やけん、酔いちゃくれんでよ?」

「んじゃあ、もう一杯でやめとく」

そんな感じで昼食を楽しみながら、俺はいい感じで酔っぱらったすでに足にきているが、なんだか楽しい。

バスでマリノアに来るのもオススメだ。

そこからヴィレッジヴァンガードや、ABCマート、よくわからんブランドの服屋を回る。

百合子は今回あまりお気に入りの物がなかったらしく、散々店を回るだけ回って結局何も買わなかった。

これだから女子との買い物は疲れる。

オイラはナイキのスニーカーが安かったので購入した。

あとは雑貨屋でお揃いのマグカップを買った。・・行動がベタである。

「うう・・歩き回ったから足痛い。もうすぐ5時か・・。今日はウチに泊まってくやろ?」

この頃の俺は自然に「強引さ」を含んでいたと思う。・・戻れるならこの頃に戻りたいわい。

百「え?泊まってもいいと?じゃあ私が夕飯作るね。」

「お?マジで?」

百「うん!帰りに買い物して帰ろうよ☆」

俺たちは日が傾く逆の方角へと帰っていくのだった。

 

続く➡彼女の手料理は俺の男心をガッチリ掴む