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試される下心。

下心が無ければ「恋」は生まれない。

▷天然ロリガールとの出会い編の1話目を見る

美野島のサニーなう。俺はロリ美宅へのお土産にビールやお菓子をカゴに入れていく。

ロリ美の酒の趣味もまだよくわからないので、ワインとチーズ(安いの)もぶち込んでおいた。

「味噌・・味噌あったかしら?」

時折、主婦的な発想も交えながら商品を選別していく。

 

気持ちが高ぶる。オラわくわくすっぞ。

じっとしていると気持ちが沸き立つ。本当に鍋が食いたいわけじゃない。男の下心がそうさせるのだ。

 

「少し冷静にならねば・・」

買い物袋を引っさげ、彼女宅まで歩くことにした。

俺と彼女の家の距離は意外にも近く、彼女も百年橋通りの付近に住んでいた。

 

(女の子っぽい部屋かなあ・・ウフフ)

(タンスの中漁って、下着とか探したら逮捕されるかなあ・・ウフフ。)

 

いろいろ想像を働かせてながら歩く。

どうやらウォーキングは思考を活発にしてくれるらしい。

これが意外と楽しい。ウキウキウォーキングだ。

 

(実は実家だったらどうしよう?ヤベエ!)

(汚部屋だったらどうリアクションしよう・・?ヤベエ!)

(昔の男の影が色濃く残ってるメンヘラだったらどうしよう・・?ヤベエ!)

 

などと、たまにネガティブな事を考えて帳尻を合わせてみるが、ウキウキすぎて、ネガティブサイドの戦局はよくない。

 

ふと立ち止まり、肩にかけている鞄の中を覗く。

(ゴムよし。勃起薬よし。下心・・よし!)

 

うら若き女性の家にあがりこむのだ。下心が無ければ逆に失礼になる。

ここで下心を見せなければ、ただの友達で終わってしまう。下心が無ければ恋は生まれないのだ。

紳士とか、いい人と呼ばれるかもしれないが・・。

日本人は紳士の前に侍である。でもご先祖様は多分百姓だと思う。

 

カバンの中身を見つめながら、俺の思考は空回っていた。

 

それはここ2週間ほど、「してない」からなのかもしれない。

 

二人の彼女とは、少しマンネリ化しつつある。

こちらのネガティブ要素はなかなか強く、一旦頭に浮かぶと、しばらく頭の中から消えなかった。

 

(えっと・・このマンションやな。)

 

ロリ美の家辿り着くと、LINEでもう一度部屋番号を確かめる。

そして、部屋番号をプッシュした。

 

「いらっしーゃい!」

 

彼女が桂三枝師匠の口調で歓迎してくれる。

 

彼女の声が聞こえたので、俺はスーパーの袋をカメラの前へと掲げた。

「ふふっ」という笑い声とともに、ドアがジーッと音を立てて解錠された。

 

今夜開けるのは違う鍵かもよ?(ゲス)

続く➡天然!ワタシの実家は「農民」