お宅訪問。あなたの口から吐き出される天然ワード。
インターホンを押すと、秘密の扉が開く。
俺はまんまと彼女宅へと上がり込んだのだった。
「お邪魔します~これお土産。」
ロリ「わあい!うれしい!あっ!アイスがある!」
ロリ美の仕草や言葉遣いは、同性には好かれないタイプな気がする。
彼女もまた「ぶりっこ」側の人間だ。
女性が嫌いな猫被ってるタイプを好きなもんだから仕方ない。
ちなみにこういうタイプは付き合う前や、付き合ってからしばらくの間はいいが、長くなると素が出てくる。
「じゃあ上がらせてもらいますねー。」
ロリ「どうぞー。」
「えっとここかなー?」
ロリ「ちがうちがう!そこお風呂!部屋の作り的にそっちじゃないでしょw」
ほほう・・突っ込みもできるとは。
「お邪魔しまーす。」
彼女の制止も聞かず、俺は洗面所のドアを開けた。そしてバスルームをチラ見する。
ロリ「やめてー!汚れてるから入っちゃダメ!今下着干してるし!」
「ごめんごめん。」
ロリ「もう!セクハラのパワハラだよ!」
「さて・・キムチ鍋作ろうか。」
ロリ「ちゃんと聞いてた?なんかすごいマイペース。ちなみにトイレはここだからね。」
「トイレは入ってもいいの?」
ロリ「それはもちろん。」
ということで、さっそくキッチンへと移動。
彼女の部屋は少し広めのワンルームと言った感じで、部屋の端っこにこじんまりとした、キッチンがあった。
物が少ないが、クマのぬいぐるみがあったりと、ところどころに女の子らしさを感じる。
衛生女の殺風景な部屋とは違う。(彼女は断捨離レベル)
「てか・・ここでキムチ鍋とかしても大丈夫なん?」
ロリ「えっ?なんで?」
「ほら、匂いとか布団に着いちゃいそうだし。」
ロリ「あっ・・そうか。でもほら、後でファブったら大丈夫だよ。」
「んん?ファブる?」
ロリ「ファブリーズしたらって意味。」
ファブリーズすることをファブる。また一つ賢くなった瞬間だった。
「んじゃあとで一緒にファブファブしようね。」
ロリ「え?ファブファブ?」
「ファブリーズするって意味。」
ロリ「ほお・・。」
彼女は、少しぎこちない手つきで、ニラを切り、白菜を切り、もやしをザルにあけた。
普段はあまり料理をしていないのかもしれない。
だが、鍋はいい。鍋は滅多に失敗しないからだ。
俺はというと、隣でビールを飲みながら応援していた。
ロリ「なんか見られてるのプレッシャー感じる。」
「普段は料理なに作るの?」
ロリ「えっと・・お芋の煮っころがしとか、おひたしとかかな。」
「へぇー。なかなか渋いの食ってるね。」
ロリ「麺つゆがあったら簡単だよ。」
・・麺つゆ神かよ。
ロリ「それに実家が農民してるから、お野菜たくさん送ってくれるの。」
「の、農民?www」
俺は彼女の天然ワードにツボるのだった。
この子かなり面白いかもしれない。