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衛生女2

「私のこと浮気相手にしてたでしょ?」口は災いの元

衛生女2

「あれ?私と元カノと被ってない?」尋問が始まる。

「おお!なんか良さげじゃねここ。」

向かったのは、元大名小学校の向かいに新しくオープンした弁天堂という居酒屋だ。

弁天堂

古びた木造建てのレトロな店内は意外にも広い。中庭も存在する。

個室もいくつかあるのでYUTAROが今でも飲み会でちょくちょくお世話になっているお店だ。

品のいい居酒屋で新鮮な魚料理がうまい。

ということでこの店に初めて来たのは衛生女とだ。

「かんぱーい!」 ビールグラスが音を立てる。

三ヶ月を経て衛生女との久しぶりの再会。

そして三ヶ月という短い間、俺にいろんな事があったのはご存知のとおり。

遊びまくった日々と恋人選び。そして彼女との呆気ない幕引き。

そこにはクズならではの流れがあったわけである。

「んで結局彼氏はできとらんと?」

俺は弾力のあるタイの刺身を噛みながら聞いた。

衛「できんねー。友達の結婚式に出たけど空振り。 」

苦い顔をして衛生女は言う。

この人は美人なのにちょっと人相が薄暗い。衛生女の欠点だ。

さらにボソボソと小声でしゃべるクセが欠点に輪をかけている。

「コンパは? 」

衛「一回だけしたけど空振り。 」

「おっ!もうあと一回振ったらアウトやんw 」

衛「うるさい!上手くないからw YUちゃんは?彼女おるの? 」

「うーん・・おったけど先月別れた。 」

衛「えっ・・いたの? 」

「こんな俺でも彼女くらいできるわい。」

衛「この前会った時はいなかったよね?確か9月の初めじゃない?」

衛生女の声が低くなり口調が少し荒くなる。

「・・うん。この前はいなかった。」

衛「どのくらい付き合ったの? 」

「えっと・・二ヶ月くらい?」

衛「へえ~どこで知り合ったの?」

な、なんか尋問ぽくなってないすか?

「えっと友達の紹介。」出会い系とは言えない。

衛「へ、へぇ!てか私のこと浮気相手にしてたでしょ?」

「そ、そんなことないって。知り合ってすぐ付き合ったんよ。」

当たらずとも遠からずと言ったところだ。

衛「でも9月の初め私たち会ってたよね?おかしくない?それに二ヶ月とか短すぎるばい!」

まるで人格を否定するような目で睨みつけてくる。

やばい!まずい!飯はうまい!魚女、山女、衛生女と三連チャンで縁を切られたら、もう仏門に入るしかない。どうしよう。

「いやいや絶対に衛生女とはかぶってないし、別れた理由は向こうの浮気的なヤツだから。」

俺は40パーセントくらいの嘘をつくことにした。

衛「へぇ、本当?」

「ほんと!ほんと!」

衛「ふーん。2回言うって怪しい。でもすぐ浮気されちゃうなんて可哀想だね。」

「あの・・いつもの小憎たらしい顔になってますよ?」

衛「うるさい! 」

「もしかして嫉妬してます?」

衛「嫉妬なんてしてないけど、なんか悔しい!今日は全部奢ってね!それで許してあげる。」

何を許すのかわからないが彼女のいつもとは違う迫力に俺は首を縦に振った。

衛「んじゃビールおかわり!じゃんじゃん飲んでやる!」

「は、はひ・・。」

二人の関係はギリギリ首の皮一枚でつながった。

衛生女2

※結構出てきたんで今日も貼っときます。

 

続く➡やっぱ怒ってる?彼女のお酌が止まらない。