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彼女の職業。それは先生~♪

彼女は出会い系であまり会えない仕事してた。

「そういえば聞いてなかったけど、魚女は仕事何してるの?」

魚「あっプロフに書いてませんでしたっけ?私、先生してるんですよお。」

彼女の口から出たのは、意外な職業だった。

そういえば、今まで会った女性で教職に就いている子がいただろうか?

「えっと・・それって小学校の先生とか?」

魚「うーん。学校の先生ではないです。でも相手にしているのは小学生の子がほとんどですけど・・簡単に言えば習い事系ですよ。」

実際は職場まで正確に聞いたけど、バレるといけないんで伏せときます。想像してね☆

「でも大変そうだね・・大勢の前で話すのとか俺ダメだわ。」

「てか今話題のモンスターペアレントっているの?」

魚「いますよお!どのレベルがモンぺって言うのかわからないけど・・。自分の子の贔屓がひどい人とか・・。」

「例えば?」

魚「Aちゃんって子がいるんだけど、他の子よりも物覚えが悪いんですよね。」

「ふむ。」

「子供が10人くらいいる教室でするのでどうしても差がでるんですけど、自分の子が覚えられないのが納得いかないみたいで・・私の教え方が悪いとか、先生を変えて欲しいとか・・。」

魚女の声が震える。彼女は飛び出しそうな何かを飲み込むかのように冷酒をあおった。

魚「全員同じレベルにするとか機械じゃないけん無理ったい。家で復習させるとか、個人で先生つけるとかしろっつーの・・(ボソッ)」

「え!?え!?」

少し酔っぱらっているのか、彼女から顔を出す「毒」の部分。

「・・ストレス社会でんなあ」

適当な相槌だが、こういう時に女が欲しいのは「共感」だ。

魚「そうなんですよ!ストレスすごいよ!もう辞めたい・・」

「まあまあ・・お盆はゆっくり休もうよ!今日は飲もうぜ!」

魚「でも明日から仕事なのお・・(泣)」

「あらら・・。」

そんな感じで急に仕事のグチタイムに突入。・・先生は大変だ。

それでも彼女の本質部分とマジメさが伝わってくる。表情も豊かだ。

魚「YUさんってなんか話やすいですね!他にサイトで知り合った人とかは下心丸出しだったりで苦手だったんですけど・・」

「いやあそう言って頂けると・・(冷や汗)」

 

魚「あっ私、そろそろ帰らなきゃ・・。」

「え?もう?」

さっきまで存分にクダを巻いていた彼女だったが、急に真顔に戻る。

「じゃあお会計しよっか?」

魚「すいません。本当はもっと飲みたいんですけど・・お酒残ってて授業にならなかったら良くないから。」

・・真面目なんだね。

魚「それではこれで!帰ったらメールしますね。」

「うん。気を付けてね!」

福岡の街はタクシーがあっという間に拾えてしまう。

別れの会話もほとぼどに彼女はタクシーに乗って消えてしまった。

「・・もしかすると一回のデートで終わりかもしれないな。可愛かったし感じのいい子だったから残念だなあ。」

待ち合わせ場所のファミリーマートへと戻り、水とカップ麺とタバコを買う。

そしてタバコを一服ふかすと、俺もタクシーに乗ってホームへと帰った。

 

「さてさて、締めの夜食♪」

カップ麺にお湯を注いでいると携帯がブルルと揺れる。

魚「今日はありがとうございました。」

魚女からのメールだった。

「会うの不安だったけど楽しい人で良かったです!グチ聞いてくれて嬉しかったです。またご飯しましょう!おやすみなさい。」

・・うーん。次があるのかないのか・・微妙なメールだ。

彼女は真面目ガールだからただの「社交辞令」かもしれない。

「いやいや俺も楽しかったあ!突然の誘いだったけど来てくれて良かったです!次はドライブでも行こうよ!」

紳士的メールを返す。

魚「ドライブいいですねえ!楽しみにしてます!」

この返事も社交辞令なのか・・まだわからない。

「あ・・あーあ・・。」

麺が伸びきっている。

何事も伸びてしまう前に早く食べなければ。

 

続く➡再開は思ったよりも早く訪れた。