告白を受けて迷う優柔不断な俺
筑紫女からの突然の告白から一週間が経った。
彼女とは何もなかったかのようにいつも通りのメールのやり取りを繰り返す日々が続いている。
まるで「告白」などなかったかのように。
YESかNOか?
答えを出す期間は定められていないが、やっぱり一年後・・というわけにはいかない。
出会ったばかりならすぐにOKだったはずなのに、ここ最近はいい出会いが多すぎた。
完全に目や舌が肥えてしまっている。
迷う理由は一つ。俺にはもう一人会っておきたい女がいたのだ。
相手は魚女。まだ2回しか会っていないが清楚系のナイス女子である。職業は先生だ。
性格は飛び跳ねそうなハツラツ系の筑紫女とは違って、おっとりとした感じ。
しゃべり方も声もでゆっくりで少し高いために、同性からは嫌われそうな「ぶりっ子臭」を感じる。
だがしかし、彼女は何よりも飯がプロ級にうまいし(1回食っただけだけど)、簡単にセックスをさせないあたりに少し惹かれている。
そういえば、福岡に来てから最初の彼女である百合子もメシウマで身持ちが硬かった。(こちらはメンヘラでヤンキーっぽいけど)
福岡に住むきっかけになった筑紫女よりも百合子を選んでしまったわけである。
どうやら俺の根本的な女性のタイプはそこら辺にあるのかもしれない。
そして俺は単純で優柔不断であることがよくわかる。
ということで筑紫女から告白を受けた一週間後の土曜日、魚女とデートをすることになった。
魚「今ちょっと見たい映画があるんですよ!」
混んでいる場所があまり好きじゃないので普段はあまり行かない映画館でのデートだ。
福岡の博多駅のまだオープンしたばかりのJR博多シティ(2011年)にある映画館のTジョイ博多へ行くことに。
余談になるが博多駅には大きく分けて博多口と筑紫口という出入り口がある。
大手のデパートなどが入っているリニューアルされて綺麗なほうは博多口方面。(リニューアル前はホームレスの集うちょっとヤバめの駅だった)
新幹線の乗口が近いのが筑紫口。こちらはちょっと古くさい。
博多駅は、JR九州とJR西日本というに分かれて所有されている。(兄弟会社だけと別会社)
綺麗なほうの博多口(JR九州)と古いままの筑紫口(JR西日本)なのは2社の微妙な関係もあるとか。
※タクシーの運ちゃん(元旅行代理店)に教えてもらいました。
そんな新しくなった博多駅のJR博多シティにて魚女を待つ。
午後5時前、携帯に電話がかかってきた。
「もしもし?」
魚「今つきました!どこですか?」
「東急ハンズの入り口前だよ。」
魚「ああ反対だ・・そっちいきますね!」
「いや俺が行くよ」
魚「いや私が・・」
「俺が・・」
始まったばかりの二人はまだ譲り合える。