午後7時半、ホテルを出て姫路駅に向かう
「あわわわ・・東北・・てか日本はこれからどうなるんだろう・・。」
震災の状況も気になったがアポを「すっぽかす」わけにはいかん。
直前ですっぽかされる悲しみは誰よりもわかっているつもりだ。(連絡もない場合もあるけどね。)
アポではブスが来ようが槍が降ろうが、とにかくどんな相手が来ようとも「一次会だけは楽しく」・・それが俺のモットーだ。
ということでYUTAROは「みゆき通り商店街」を歩きながら姫路駅に向かっている。
帰宅ラッシュの人の波に乗って到着。
待ち合わせの10分前という社会人として絶妙な時間にたどり着くことができた。
姫路駅は結構大きい駅だ、この駅で今日のアポ相手を見つけるのは至難の業だ。
浜松駅で「冷やかし」にまんまとハマり。すっぽかされて泣いた、嫌な経験を思い出した。
「駅に着きました。入り口にいます。とりあえず着いたら電話ください。非通知でもいいんで。」
さっそく播磨女に到着の報告をする。ついでにメールに電話番号を添付しておいた。
メールでの待ち合わせ相手と合流するのは面倒だし、「○○さんですか?」とワンクッションおいて声をかけるのもちょっと緊張する。
最近はできるかぎり電話で合流するようにしている。
ブ―ブ―ブ―!
「おわっ!」
すぐに電話がかかっている。
「もしもし?」
播「もう着いたんですね!私も入り口のところにいますよ。どっち側の入り口ですか?」
大阪子以来の関西弁イントネーションだ。
「えっと・・どっちだろ?デパートがあります。」
播「デパートですか、フェスタ(現ピオレ)・・いや山陽百貨店かな?たぶん東口ですね。このままつないでてもいいですか?」
「全然かまいません。」
YUTAROと播磨女はあーだこーだとお互いヒントを与えあいながら接近していく。
駅などの人が多い場所ではここらへんで苦戦する。
播「あっもしかしてあれかな?」
「おっもしかして。」
そんな感じで二人は無事合流することができた。これにてアポ確定である。
播「どうも~♪地震大丈夫でした?」
「いやテレビ見てびっくりした!名古屋は全然揺れてなかったよ。」
そんな軽い挨拶でアポはスタートした。
播磨女の印象は「細っそ!」だ。
スタイルがいいというよりは、少しガリガリサイドの人間だ。細見のパンツなのに余っている。・・ケツの肉が圧倒的に足りない。
例えるならば、一青窈(ひととよう)をさらに細くして感じだ。
その細さ・・いや「ヤツレ感」から少し「不幸臭」と「メンヘラ臭」がした。
そして痩せすぎているせいか、28歳という年齢よりも老けてみえた。
女としては理想の体型かもしれないが、男(特におっさん)からしてみればもう少し肉感があってもいい気がする。
ああ・・この子にお腹いっぱい食べさせてあげないと・・。
「お腹・・減ったよね?」
二人はアーケード近くの居酒屋に向かった。
俺たちがその後、些細なことでバトルになることも知らずに。